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解凍

解凍とは、冷凍して保存した食品などの温度を上げることで、冷凍ではない状態にすることです。
 
解凍はかかる時間によって、急速解凍と緩慢解凍に大別できます。
 
食品は解凍過程で最大氷結晶生成帯(マイナス5~マイナス1℃)の温度帯では氷結晶が粗大化することで細胞が脱水され、食品の組織にダメージを与えてしまいます。
加えて、常温の10~40℃の温度帯では食品の酵素反応が促進されやすく、色が悪くなったり、ドリップが出たりと、食品の状態が変化し、品質が劣化しやすくなってしまいます。
 
そのため、加熱前や調味液をつけていない生の食材については、最大氷結晶生成帯を素早く通過し、常温に触れない程度の温度に留めて解凍する必要があります。
この場合は、食材を熱伝達の良い水に浸しつつ、氷を入れて水温を下げることで食品の温度を0~5℃近辺に保つ「氷水解凍」が有効です。
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既に加熱済みだったり、味がついている食品を冷凍していたりする場合は、常温に触れても食材が変化しにくいため、水に浸しつつ流水を注ぎ込んで解凍する「流水解凍」でも構いません。
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加熱調理が可能な食品については、常温の温度帯を素早く通過するよう一気に加熱すれば、食品の変化が少ない状態で調理することができます。
加熱してよい食材については、冷凍された食品を凍ったまま茹でたり、煮たりする加熱解凍や、電子レンジを用いた加熱解凍を行うとよいでしょう。
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これらの解凍方法は解凍スピードが速いため「急速解凍」と呼ばれます。
 
一方、「緩慢解凍」には、室温で解凍する自然解凍、冷蔵庫内で低温解凍する冷蔵庫解凍などの方法があります。
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それぞれの解凍方法には、簡便さや品質保持といった点で違いがあります。
解凍する食品や用途の特性に応じて、適切な解凍方法を判断することが大切です。

 
 
【参照】
『新版 食品冷凍技術』(社団法人日本冷凍空調学会、2009)

執筆・監修

おいしい冷凍研究所 編集部

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