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調理済食品の解凍に最適! 流水解凍の方法と特徴

流水解凍は解凍スピードが速く、便利な方法です。ただし、流水解凍によっておいしさが損なわれてしまう食品もあるため注意が必要です。 この記事では、流水解凍の基本的な方法を解説すると共に、注意すべき点や、流水解凍に適している食材の状態について説明していきます。

水とその流れの力でスピード解凍

食品を水とその流れの力で解凍する流水解凍は、簡単でスピーディーに食材を解凍できる方法です。
流水解凍の正しい方法と特性を知り、冷凍食材を便利においしく活用しましょう。

 
 

流水解凍の手順

凍った食品を流水解凍する際の手順は以下のとおりです。
食品の大きさや厚さにもよりますが、おおむね20~30分以内で解凍が完了します。
 

①凍った食品を漬け込める大きさの容器に水を張る

流水解凍の際には流れる水に食品をあてるだけでなく、容器に張った水に食品をすべて沈めることが必要です。
食品がすべて水に沈む程度の深さと広さのある容器を用意しましょう。
 

②食品を水の中に沈め、容器には水を流し込む

食品を水の中に沈めたうえで、その上から水を流し込むようにしましょう。流し込んだ水が容器の中の水を動かすことにより、熱伝達係数が上がり、解凍効率が上がります。
 

③食品が浮いてくる場合は、皿などでおさえて沈むようにする

食品が水の上に浮かぶ場合は、皿などを食品の上に置いて必ず食品のすべての面が水に触れるようにしましょう。こうすることで解凍スピードが上がります。
 

④食品の解凍具合を確かめ、水から取り出す

食品が包丁で切れる程度に半解凍出来たら、水を流すのをやめ、容器から取り出して調理します。完全に解凍が完了してから調理する必要はありません。
解凍が完了してからは、食材は常温の環境でどんどん変化していきます。状態がよいうちに早めに調理しましょう。

 
 

ぴったりなのは調理済み食品

簡単で早く解凍できる流水解凍に適しているのは、一度火通しや味付けがしてある調理済食品です。
 
流水解凍は常温温度帯(約10~40℃)の水に食品をさらして解凍するため、食品の酵素反応が活発になりやすい状態で解凍することになります。
水の温度が高いぶん解凍は早くなりますが、酵素反応により、水に触れている表面の部分から徐々に食品の色や食感が変わったり、臭いが生じたりするおそれがあります。
 
加熱をしていたり、塩分や糖分で味付けがされている食品であれば、食品内の酵素が加熱により失活していたり、味付けにより酵素反応が抑えられているため、酵素反応の心配がなく解凍することができます。
 
加熱済みの惣菜や、下味がついている半調理品、下茹でがされている冷凍野菜などは流水解凍をすることで、早くおいしく食べることができます。

 
 

パウチされていない食品は、袋に入れ空気を抜いて流水解凍を

冷凍された食品を流水解凍する際に、確認したいのが食品のパッケージの形状です。
パウチをされている食品は、パッケージと食品の間に空気が入っておらず、水に沈めれば熱伝導のよい水と食品が密着することで効率よく解凍できます。
 
一方、食品が空隙のある袋に入っていたり、水がパッケージ内に入り込んだりするような商品はそのままでは流水解凍には適していません。
空隙がある状態では食品と水が接しないため、熱の伝わる効率が悪くなります。また、パッケージに水が入るような状態では、水と食品が直接接してしまって食品がふやけるおそれがあります。
これらを流水解凍するためには、一度元のパッケージから取り出し、袋に入れて中の空気を抜き、封をしたうえで水の中に漬け込みましょう。
 
また、下茹でをされている野菜の冷凍品などは、水に触れて問題ないものであれば、袋に入れずそのまま水の中に漬けて解凍しても問題ありません。

 
 

パウチされている冷凍調理品は使い勝手がよい商品

現在ではさまざまな冷凍品が通販などで販売されていますが、その中でもパウチ加工して流通しているものは、乾燥を防ぐことができ保存中の品質を高く保ちやすく、解凍も早くできるため、便利な商品といえるでしょう。
 
冷凍品を購入する際には、その食品を使う際に便利な形状をしているかチェックをするとよいでしょう。
また、冷凍した商品を設計する際には、消費者や顧客の解凍・調理時の便利さも考慮に入れてパッケージを考えると利便性が高まります。

 
 

流水解凍を活用して便利においしく冷凍品を食べよう

流水解凍は、解凍する食品に注意すれば速く解凍することができる便利な方法です。お取り寄せの食品など、調理加工がされている食品はほぼこの方法で解凍をすることができます。
上手く活用して日々の暮らしにぜひ冷凍品を取り入れましょう。

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