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解凍後の冷蔵が必要な冷凍品に! 冷蔵庫解凍の方法と特徴

冷蔵庫解凍は、冷凍された食品を冷蔵庫に入れ、ゆっくり時間をかけて解凍する方法です。生スイーツやおせち料理など、冷蔵品の解凍によく使われます。ただし、ゆっくり解凍することによって解凍中に食品内の氷結晶が大きくなってしまうため、刺身など生食用の食品や、こんにゃくなど氷結晶が大きくなると食感が極端に落ちる食品の解凍には向きません。この記事では、冷蔵庫解凍の基本的な方法を解説すると共に、注意すべき点や、冷蔵庫解凍に適している食材の状態について説明していきます。

5〜10℃の温度帯に向かってゆっくり解凍

低温の環境でゆっくり解凍する冷蔵庫解凍では、食品の温度は5~10℃の温度帯に向かって徐々に変化します。
解凍に時間はかかりますが冷蔵庫に入れるだけで簡単に解凍でき、酵素反応により色の変化や臭いが出てしまう食品や、常温にさらすことで傷んでしまう食品を解凍するのに便利です。
水に漬けられない食品や加熱できない食品の解凍にも適しています。

 
 

冷蔵庫解凍の手順

凍った食品を冷蔵庫解凍する際の手順は以下のとおりです。
解凍時間は食品の大きさや厚さにもよりますが、おおむね半日から1日程度はかかると見積もっておきましょう。
 

①凍った食品を冷蔵庫に入れる

凍った食品を冷蔵庫に入れます。
食品はできるだけ重ねずに、バラバラに置くと解凍時間が短くなります。
 

②解凍状況を確認し、取り出す

薄いものであれば半日、厚いものであれば1日が経過したら、解凍状況を確認します。
食品の中心まで柔らかくなっていれば、解凍完了です。

 
 

ぴったりなのは常温保存できない材料が含まれた食品

簡単ですが解凍に時間がかかる冷蔵庫解凍に向いているのは、生クリームの塗られたケーキや、加熱していない食品が含まれているお弁当など、常温保存できない食品です。
 
解凍された後も、チルド温度帯で保存されているので、変色や傷みが起こりにくくなっています。

 
 

冷蔵庫解凍を避けるべき食品

冷蔵庫解凍はさまざまな食品を解凍することができますが、一部避けるべき食品もあります。
 
炭水化物が含まれた食品は、冷蔵庫解凍を行うとデンプンが老化し、パサパサになってしまうことがあります。
加熱してもよい具が入ったおにぎりや、いなり寿司、麺類、和菓子などの冷凍品は、解凍の際に加熱をするとデンプンが再度水分を吸収し、食感が良くなります。
ただし、商品によっては老化防止剤等の添加によって冷蔵庫で解凍してもパサパサにならないものもあります。解凍の際は、メーカー推奨の解凍方法を参考にするようにしましょう。
 
また、冷蔵庫解凍を行うと、食品の温度は最大氷結晶生成帯(マイナス5〜マイナス1℃)に長くとどまります。
この温度帯では、食品内にできた氷結晶が大きくなってしまうため、大きくなった氷結晶が食品の組織にダメージを与えたり、食品によっては氷結晶でできた穴がそのまま残ったりしてしまいます。
刺身など生食をする食品や、こんにゃく、豆腐、かまぼこ、寒天、ゼラチンなどのゲル状の食品は冷蔵庫解凍をすると、食感が悪くなることもあるので、避けたほうがいいでしょう。
(ゲル状の食品は含まれている成分により、冷蔵庫解凍でも問題ないものもあります)

 
 

冷蔵庫解凍とほかの解凍法をうまく使い分けよう

冷蔵庫解凍は大半の冷凍品を状態良く解凍できるため、多くの食品の解凍方法として指定されています。
多くの食材が詰められているおせちやお弁当の場合は、すべての食材を一度に、ベストではありませんが平均的に解凍できるので便利な方法といえるでしょう。
 
ただ、時間がかかってしまったり、一部の食材には適さない解凍法だったりとデメリットもあります。
解凍・調理の状況に沿ってほかの解凍方法とうまく使い分けることができると、デメリットを最小限に抑え、より便利に冷凍品が扱えるようになります。
冷蔵庫解凍が適切な食品は何かを見分けられるようにしましょう。

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