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パーシャルフリージング

パーシャルフリージングとは、主に肉や魚などの生鮮品を中心に、マイナス3℃付近で貯蔵する方法です。
食品を部分的に冷凍した状態で保持することで、冷蔵と比較して長期間良好な品質を保つことができます。
冷蔵やチルドに比べて長く保存することができ、冷凍が難しい食品でも長期間貯蔵することができます。
また、表面が凍る程度ですので、解凍することなく、すぐに調理することが可能です。
 
ただし、最大氷結晶生成帯(マイナス5℃~マイナス1℃)での貯蔵となるので、長期間保存すると食品中の氷結晶が大きくなり、細胞組織に損傷を与えてしまいます。
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加えて、その温度帯では食品組織のタンパク変性が発生しますので、ドリップが発生するなど、品質が損なわれる可能性があります。
特にタンパク変性の起きやすい生のすり身や、褐変が急速に進むマグロ肉などには、パーシャルフリージングには適していません。
【用語集】タンパク質変性
【用語集】ドリップ
 
また、流通段階では、温度変動の許容度が小さい方法であるため、温度管理が難しいといった面もあります。
 
食品全体が冷凍状態ではないので、微生物の増殖は抑えられてはいますが、止まっているわけではありません。そのため、生食用の食材をある程度の日数保管する場合には、微生物増殖による腐敗が起こっていないか注意する必要があります。
 
冷蔵やチルドよりも長く鮮度を保てるとはいえ、長期間の保存には向かない方法です。
【用語集】チルド食品

 
 
【参照】
『新版 食品冷凍技術』(社団法人日本冷凍空調学会、2009)
日本冷凍食品協会「冷凍食品Q&A|冷凍食品の基礎知識」(http://www.reishokukyo.or.jp/frozen-foods/qanda/qanda1/)