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かつおを冷凍・保存・解凍調理する方法

かつおの基本


かつおは赤身魚で、古来から日本の食文化に欠かせない存在です。時期によって味わいが異なり、春先の初鰹は脂が少なくてさっぱりしています。秋口の戻り鰹は脂が乗っており旨味が強いです。
 
かつおは世界中の熱帯、温帯海域に広く分布しており、日本では太平洋側に多く生息しています。南洋での遠洋漁業が主で、静岡県、東京都、三重県、宮城県の漁獲高が多くなっています。
 
初鰹はさっぱりしているのでたたきや銀皮作りなど、脂が乗った戻り鰹は刺身にするのが良いとされています。また、鰹節に加工されることも多く、その加工段階で余る内臓は塩辛や唐揚げ、煮付けで食べられます。
 
かつおの旬は二つあります。一つ目は4月から5月にかけての初鰹の時期。もう一つは8月中旬から9月下旬にかけての戻り鰹の時期です。
 
冷凍を行う場合は、酸化しやすい不飽和脂肪酸を多く含む赤身魚ですので、賞味期限を短めに設定しておくか、酸化防止のために空気に触れさせないように下処理や包装を行うとよいでしょう。

かつおを使った食品の冷凍方法


かつおを丸ごと


内臓やえらの処理をしていないかつおを急速冷凍する。
冷凍保存をする際に、マイナス20℃程度の環境では身が黒ずむメト化が起こるので、身の変色を防ぐ場合はマイナス50℃以下の環境で保存する。
調理法は、凍ったままさくなどに切り分けて販売する。さくを解凍する場合は氷水解凍。
 

かつおのフィレ、たたき、銀皮作り


袋に入れて脱気包装をする(脱気をしすぎるとドリップが出るので注意)か、ラップ等で隙間なく包んで冷凍する。
冷凍してから脱気包装をしたり、ラップ等で包んだりしてもよい。
解凍する場合は、氷水解凍。
 

かつおの煮付け、塩焼き、唐揚げ


煮付けは袋に入れて脱気包装を行うか、ラップ等で隙間なく包んで冷凍する。
塩焼き、唐揚げは加熱後の食感が失われる場合があるので、脱気包装はせずラップ等で隙間なく包んで冷凍する。
冷凍後に包装を行ってもよい。
解凍する場合は、自然解凍、流水解凍、加熱調理。

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執筆・監修

鈴木徹

冷凍科学技術

冷凍の研究者として圧倒的な実績と知見を持つ研究者。研究だけにとどまらず、企業向けのコンサルテイングや行政に対するアドバイザリーなど実績多数。