さめを冷凍・保存・解凍調理する方法
さめの基本
さめは白身魚で、低カロリー、高タンパク質の食材として知られています。広島県三次市、庄原市では、さめのことを「わに」と呼び、わに料理として刺身や煮凝り、炊き込みご飯などが古くから親しまれています。
さめは北海道以南の日本各地に広く生息しています。日本で水揚げされるさめの9割以上は、宮城県の気仙沼で水揚げされます。
さめの多くはソーセージやすり身などの練り製品に利用されます。フライや煮つけにもよく利用され、鮮度がよければ刺身で頂くこともできます。また、ヒレを乾燥させたフカヒレは、中華料理には欠かせないものとなっています。
さめを使った食品の冷凍方法
さめのフィレ
袋に入れて脱気包装をする(脱気をしすぎるとドリップが出るので注意)か、ラップ等で隙間なく包んで冷凍する。
冷凍してから脱気包装をしたり、ラップ等で包んだりしてもよい。
解凍する場合は、氷水解凍。
さめのフライ(加熱前)
衣をつけたさめを冷凍し、ラップ等で隙間なく包んで冷凍する。
解凍する場合は、凍ったまま油で揚げて加熱調理する。
さめのフライ(加熱後)、煮つけ
煮つけは袋に入れて脱気包装を行うか、ラップ等で隙間なく包んで冷凍する。
フライは加熱後の食感が失われる場合があるので、脱気包装はせずラップ等で隙間なく包んで冷凍する。
冷凍後に包装を行ってもよい。
解凍する場合は、自然解凍、流水解凍、加熱調理。
さめの練り製品
練り製品は、脱気包装を行うか、ラップ等で隙間なく包んで冷凍する。
練り製品内に大きな氷結晶ができると、食品のきめが粗くなってしまうため、品質を維持するためには急速冷凍を行い、かつ解凍時には流水解凍で急速に解凍する。
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執筆・監修
鈴木徹
冷凍科学技術
冷凍の研究者として圧倒的な実績と知見を持つ研究者。研究だけにとどまらず、企業向けのコンサルテイングや行政に対するアドバイザリーなど実績多数。