すずきを冷凍・保存・解凍調理する方法
すずきの基本
すずきは白身魚で、夏を代表する魚の一つです。大きければ大きいほど脂が乗っており、味がよい魚です。出世魚として有名で、15センチ以下のものは「こっぱ」や「はくら」、15センチ以上のものは、成長するにしたがって関東では「せいご」「ふっこ」「すずき」、関西では「せいご」「はね」「すずき」と呼び名を変えるのが一般的です。
すずきは北海道南部から九州沿岸まで広い地域に生息しています。千葉県で全体の25%前後が漁獲されており、兵庫県、愛知県、神奈川県が続きます(2015年現在)。
新鮮なものは刺身にすることが多く、鮨ネタ、たたき、揚げ物、炒め物、煮付、カルパッチョやムニエルなど、和洋中を問わずさまざまな料理に用いられています。
すずきの旬は、最も脂が乗った6月から8月にかけてです。秋から冬にかけては、産卵のため脂が乗っています。
すずきを使った食品の冷凍方法
すずきを丸ごと
袋や容器にすずきを入れ、水を張って冷凍(氷漬け冷凍)。
冷凍する際に内臓を取り出すなど下処理はしない。
氷漬け冷凍が難しい場合は、内臓やえらなどの下処理をせずに丸ごと急速冷凍する。
包装はせずに冷凍庫で保存し、凍ったままフィレなどに切り分けて販売する。
解凍は、刺身用の場合は氷水解凍。
すずきのフィレ、たたき
袋に入れて脱気包装をする(脱気をしすぎるとドリップが出るので注意)か、ラップ等で隙間なく包んで冷凍する。
冷凍してから脱気包装をしたり、ラップ等で包んだりしてもよい。
解凍する場合は、氷水解凍。
すずきの揚げ物、炒め物、煮付、カルパッチョ、ムニエル
炒め物、煮付け、カルパッチョ、ムニエルは袋に入れて脱気包装を行うか、ラップ等で隙間なく包んで冷凍する。
揚げ物は加熱後の食感が失われる場合があるので、脱気包装はせずラップ等で隙間なく包んで冷凍する。
冷凍後に包装を行ってもよい。
解凍する場合は、自然解凍、流水解凍、加熱調理。
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執筆・監修
鈴木徹
冷凍科学技術
冷凍の研究者として圧倒的な実績と知見を持つ研究者。研究だけにとどまらず、企業向けのコンサルテイングや行政に対するアドバイザリーなど実績多数。