
文旦類を冷凍・保存・解凍調理する方法
文旦類の基本
文旦類は糖類が主成分で、クエン酸やビタミンCも豊富に含まれています。独特の苦みの元となるナリンギンには、免疫力を高めたり食欲を抑えたりする効果があるといわれています。
軸が枯れておらず、皮の粒がなめらかなもの、ずっしりと重さを感じるものがよい文旦類とされています。この状態がよいものを食べたり冷凍をしたりするとよいでしょう。
文旦類の旬は11~3月とされており、主に高知県で生産されています。
文旦類は生のまま冷凍すると、解凍時には水分が流出して食感が悪くなってしまいます。ただし、凍ったまま食べる分には問題ありませんし、凍ったまますり下ろしてピューレにしたりすれば、食感の変化が気になりません。凍ったまま加熱調理に使ってもよいでしょう。
加熱済みの文旦類は、食感が既に変化しているため、問題なく冷凍・解凍できます。凍ったままフードプロセッサーなどにかけることでピューレやソースにして使うことができます。
文旦類を使った食品の冷凍方法
生文旦類
皮をむいたうえで、袋に入れて脱気包装をするか、ラップ等で隙間なく包装して冷凍。
解凍すると弾力が失われるため、凍ったまま食べるか、すりおろして使う。半解凍の状態でカットして調理に使ってもよい。
加熱をする場合は、凍ったまま調理する。
生ピューレ
できたピューレを袋に入れて脱気包装をして冷凍。
解凍する場合は、流水解凍を行うか、凍ったまま加熱調理に使う。
焼き文旦類、コンポート
袋に入れて脱気包装をするか、ラップ等で隙間なく包装して冷凍。
解凍する場合は、自然解凍、流水解凍、加熱調理。
文旦類のマーマレードジャム
袋に入れて脱気包装をする。
解凍する場合は、自然解凍、流水解凍、加熱調理。
果物を使ったケーキ・デザートの冷凍・保存・解凍について
果物・フルーツは、生の状態で凍らせると解凍時に食感が維持できず、ドリップが出て水っぽくなってしまうことがあり、注意が必要です。
果物を使ったケーキやデザートの急速冷凍・保存・解凍の方法を紹介します。
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執筆・監修

鈴木徹
冷凍科学技術
冷凍の研究者として圧倒的な実績と知見を持つ研究者。研究だけにとどまらず、企業向けのコンサルテイングや行政に対するアドバイザリーなど実績多数。