パプリカを冷凍・保存・解凍調理する方法
パプリカの基本
パプリカはピーマンと似ていますが、より肉厚でみずみずしい食感をしています。ビタミンC、E、A、カリウムなどの栄養素が豊富に含まれており、ピーマンと比べても、ビタミンCは2倍、カロテンはおよそ7倍もあるといわれています。
果柄が緑であることや、切り口が新しく、皮が肉厚でみずみずしいことが鮮度の良さを示しているといわれます。この状態がよいときに食べたり冷凍をしたりするとよいでしょう。
旬は7~10月とされていますが、約8割が輸入物ということもあり、流通量は通年安定しています。
パプリカは中が空洞なので、そのまま冷凍すると乾燥してしまいます。そのため、基本的には刻んだものを袋に入れて脱気するなど、空気に触れないように冷凍する必要があります。
冷凍したパプリカを調理する場合は、凍ったまま加熱調理しましょう。
また、事前に加熱して冷凍したものであれば、凍ったままフードプロセッサーにかけるなどすれば、加熱なしでスープやソースとして使えます。
炒め物や加熱済みのパプリカソースなど、加熱により酵素が失活している食品は問題なく冷凍・解凍できます。
パプリカを使った食品の冷凍方法
刻んだ生パプリカ
袋に入れて脱気包装をするか、ラップ等で隙間なく包んで冷凍。
解凍時の酵素反応による色や食感の変化を防ぐため、凍ったまま加熱調理に使う。
生ペースト
酵素反応を抑えるために、調味料で味をつけておく。
できたペーストを袋に入れて脱気包装をして冷凍。
解凍する場合は、流水解凍を行うか、凍ったまま加熱調理に使う。
炒め物
袋に入れて脱気包装をするか、ラップ等で隙間なく包装して冷凍。
解凍する場合は、自然解凍、流水解凍、加熱調理。
加熱済みパプリカソース
袋に入れて脱気包装をする。
解凍する場合は、自然解凍、流水解凍、加熱調理。
野菜の冷凍・保存・解凍について、もっと詳しく知るには?
野菜は冷凍をすると、水分を維持する機能が失われてしまうため、食感が落ちてしまいやすい食品です。
葉物、根菜、いもなど野菜の種類に合わせた急速冷凍・保存・解凍の方法を詳しく紹介します。
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執筆・監修
鈴木徹
冷凍科学技術
冷凍の研究者として圧倒的な実績と知見を持つ研究者。研究だけにとどまらず、企業向けのコンサルテイングや行政に対するアドバイザリーなど実績多数。