たこを冷凍・保存・解凍調理する方法
たこの基本
たこは、古くから日本人に親しまれてきました。日本は世界一のたこ消費国で、主に南方にいるまだこと、北方にいる水ダコを食べています。
まだこは常磐と能登半島以南の浅い海の岩礁やサンゴ礁に生息しています。瀬戸内海の明石沖で獲れるあかしだこは珍重されています。
みずだこは東北地方以北に主に生息しています。そのため、北海道や東北ではまだこの代わりにタコ料理として利用されることが多くあります。
基本的には、まだこもみずだこも、刺身やゆでだこ、しゃぶしゃぶ、酢だこなどに利用されています。ただ、みずだこは肉質が柔らかく水っぽいため、まだこのほう方がおいしいと言われています。
まだこの旬は産地によって違い、千葉以北では冬だこと呼ばれる11~12月、瀬戸内海・九州では夏だこと呼ばれる6~7月とされています。みずだこの旬は11~2月にかけてです。
たこを使った食品の冷凍方法
たこを丸ごと
袋や容器にたこを入れ、水を張って冷凍(氷漬け冷凍)。下処理はしない。
氷漬け冷凍が難しい場合は、ラップ等で隙間なく包むか、袋に入れて脱気して冷凍。
解凍する場合は、氷漬け冷凍のものは氷ごと水に浸ける。それ以外は袋に入れて空気を抜いて氷水解凍。
たこのフィレ(生食用)、しゃぶしゃぶ用切り身
袋に入れて脱気包装をする(脱気をしすぎるとドリップが出るので注意)。
もしくは、ラップ等で隙間なく包んで冷凍。
解凍する場合は、氷水解凍。
※注意※
生だこを冷凍・解凍すると身が柔らかくなり、歯ごたえが落ちてしまいます。
品質を高く保ちたい場合は、専門家へのご相談をおすすめします。
たこのボイル、酢だこ
ボイルや酢だこは袋に入れて脱気包装をする(脱気をしすぎると食品が潰れる場合があるので注意)。
解凍する場合は、自然解凍、流水解凍、加熱調理。
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執筆・監修
鈴木徹
冷凍科学技術
冷凍の研究者として圧倒的な実績と知見を持つ研究者。研究だけにとどまらず、企業向けのコンサルテイングや行政に対するアドバイザリーなど実績多数。