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あさりを冷凍・保存・解凍調理する方法

あさりの基本


あさりは、日本人の食卓にはもっとも馴染み深い貝として知られています。海辺で手軽に獲れることから「漁る」が転じて「あさり」となったと言われます。また、浅い場所に生息していることから、浅貝の意味する説もあります。
 
北海道から九州にかけて広く生息しています。かつてはほとんど国産でまかなっていましたが、乱獲や埋め立てによる砂浜の減少などにより漁獲量は激減し、現在では中国や韓国からの輸入物が国産を上回っています。
 
濃厚な旨味を持つ出汁が出るので、酒蒸しやワイン蒸しにすると、おいしく食べることができます。利用用途が広く、和食では、味噌汁やすまし汁、炊き込みご飯、佃煮、洋食では、スパゲッティ、クラムチャウダー、ブイヤベースなどに利用されています。
 
あさりの旬は3月から5月にかけてと言われています。春の産卵に向けて身が肥えています。なお、あさりの値段は味や産地ではなく、大きさで決まります。

あさりを使った食品の冷凍方法


あさりを丸ごと(殻付き)


袋や容器にあさりを入れ、水を張って冷凍(氷漬け冷凍)。下処理はしない。
解凍する場合は、氷ごと鍋やフライパンで凍ったまま加熱する。
一度解凍すると殻が開かなくなることがあるため、解凍しない。
 

あさりを丸ごと(むき身)


袋に入れて脱気包装をする(脱気をしすぎるとドリップが出るので注意)。
もしくは、ラップ等で隙間なく包んで冷凍。
解凍する場合は、氷水解凍。
 

あさりの酒蒸し、ワイン蒸し、味噌汁、すまし汁、炊き込みご飯、佃煮、スパゲッティ、クラムチャウダー、ブイヤベース


酒蒸し、ワイン蒸し、味噌汁、すまし汁、クラムチャウダー、ブイヤベースは汁ごと袋に入れて脱気包装(脱気をしすぎると食品が潰れる場合があるので注意)をして冷凍。
炊き込みご飯、佃煮、スパゲッティは、袋に入れて脱気包装をするか、ラップに包んで包装して冷凍。
解凍する場合は、自然解凍、流水解凍、加熱調理。

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執筆・監修

鈴木徹

冷凍科学技術

冷凍の研究者として圧倒的な実績と知見を持つ研究者。研究だけにとどまらず、企業向けのコンサルテイングや行政に対するアドバイザリーなど実績多数。