きんかん(金柑)類を冷凍・保存・解凍調理する方法
きんかん類の基本
きんかん類は皮ごと食べるのが一般的です。そのため、皮に多く含まれるビタミンCを多く摂取することができます。また、特に皮の部分に含まれるヘスペリジンは、毛細血管の強化や血中コレステロール値の改善、抗アレルギー作用、発がん抑制作用などの効果があるといわれています。
色は少し紅色を帯びた濃いオレンジで、表面にツヤとハリがあるものがよいきんかん類とされています。この状態がよいときに食べたり冷凍をしたりするとよいでしょう。
きんかん類の旬は1~3月とされています。
また、きんかん類は生のまま冷凍すると、解凍時には水分が流出して食感が悪くなってしまいます。凍ったまま食べる分には問題ありませんし、凍ったまますり下ろしてピューレにしたりすれば、食感の変化が気になりません。凍ったまま加熱調理に使ってもよいでしょう。
加熱済みのきんかん類は、食感が既に変化しているため、問題なく冷凍・解凍できます。凍ったままフードプロセッサーなどにかけることでピューレやソースにして使うことができます。
きんかん類を使った食品の冷凍方法
生きんかん類
袋に入れて脱気包装をするか、ラップ等で隙間なく包装して冷凍。
解凍すると弾力が失われるため、そのまま食べるか、すりおろして使う。半解凍の状態でカットして調理に使ってもよい。
加熱をする場合は、凍ったまま調理する。
生ピューレ
できたピューレを袋に入れて脱気包装をして冷凍。
解凍する場合は、流水解凍を行うか、凍ったまま加熱調理に使う。
焼ききんかん類、コンポート
袋に入れて脱気包装をするか、ラップ等で隙間なく包装して冷凍。
解凍する場合は、自然解凍、流水解凍、加熱調理。
ジャム
袋に入れて脱気包装をする。
解凍する場合は、自然解凍、流水解凍、加熱調理。
果物を使ったケーキ・デザートの冷凍・保存・解凍について
果物・フルーツは、生の状態で凍らせると解凍時に食感が維持できず、ドリップが出て水っぽくなってしまうことがあり、注意が必要です。
果物を使ったケーキやデザートの急速冷凍・保存・解凍の方法を紹介します。
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執筆・監修
鈴木徹
冷凍科学技術
冷凍の研究者として圧倒的な実績と知見を持つ研究者。研究だけにとどまらず、企業向けのコンサルテイングや行政に対するアドバイザリーなど実績多数。