やまいも(やまのいも、山芋)を冷凍・保存・解凍調理する方法
やまいもの基本
やまのいもの主成分はでんぷんで、本来は加熱が必要ですが、でんぷんを分解する酵素であるジアスターゼが豊富に含まれているため、生でも食べることができます。そのほか、ビタミンB群、C、カリウムなどのミネラル、食物繊維がバランスよく含まれています。
皮にハリとツヤがあり、ふっくらと太くまっすぐに伸びたものが良いやまいもとされています。カットされたものでは切り口が白くみずみずしいものが新鮮です。この状態がよいときに食べたり冷凍をしたりするとよいでしょう。
旬は10~3月とされていますが、保存性が高いため、通年出回っています。
また、やまいもは酵素反応が少ない野菜のため、生のまま冷凍・解凍をしても色や味の変化が少なくすみます。そのため、解凍してそのまま食べることができます。
すりおろした状態にして冷凍したり、使いやすい大きさにカットしたものを凍ったまますり下ろしたり、調理に使ったりするとよいでしょう。
カットした生のやまいもを冷凍した場合は、一度解凍すると水分が流出しやすいので、凍ったまま加熱をするようにしましょう。
加熱済みのやまいもを冷凍した場合は、問題なく食べることができます。
加熱済みのやまいもは凍ったまますり下ろすことで、加熱なしでソースとしても使うことができます。
やまいもを使った食品の冷凍方法
カットした生やまいも
袋に入れて脱気包装をするか、ラップ等で隙間なく包装して冷凍。
解凍時の食感の変化を防ぐため、凍ったまま加熱調理に使う。
すりおろしたやまいも
袋に入れて脱気包装をして冷凍。
解凍する場合は、流水解凍を行うか、凍ったまま加熱調理に使う。
炒め物、煮物
袋に入れて脱気包装をするか、ラップ等で隙間なく包装して冷凍。
解凍する場合は、自然解凍、流水解凍、加熱調理。
野菜の冷凍・保存・解凍について、もっと詳しく知るには?
野菜は冷凍をすると、水分を維持する機能が失われてしまうため、食感が落ちてしまいやすい食品です。
葉物、根菜、いもなど野菜の種類に合わせた急速冷凍・保存・解凍の方法を詳しく紹介します。
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執筆・監修
鈴木徹
冷凍科学技術
冷凍の研究者として圧倒的な実績と知見を持つ研究者。研究だけにとどまらず、企業向けのコンサルテイングや行政に対するアドバイザリーなど実績多数。