いぼだいを冷凍・保存・解凍調理する方法
いぼだいの基本
いぼだいは白身魚で、淡泊でありながら脂も乗っており甘みがあります。関東以南の各地で身近な魚で、徳島県では祭の魚として人気が高いです。
いぼだいは東北以南の温暖な海域の沿岸に生息しています。海底付近に多く生息するため、底引き網で漁獲されます。愛媛県、長崎県、島根県、山口県で漁が盛んです。
脂の甘みを引き立たせる塩焼き、乾燥させることで旨みを凝縮した干物などが調理法として定番となっています。そのほか、煮付けや刺身、南蛮漬け、ムニエルなどさまざまな調理法があります。
旬は6月から10月頃と言われています。一般的に魚は身が充実する産卵前が旬となりますが、いぼだいは産卵前の晩秋から冬にかけて外洋に出てしまうため、その時期の水揚げはほとんどありません。ただ、いぼだいは産卵後でなければ、いつでも味が良い魚です。
いぼだいを使った食品の冷凍方法
いぼだいを丸ごと
袋や容器にいぼだいを入れ、水を張って冷凍(氷漬け冷凍)。
冷凍する際に内臓を取り出すなど下処理はしない。
氷漬け冷凍が難しい場合は、ラップ等で隙間なく包むか、袋に入れて脱気して冷凍。
解凍する場合は、氷ごと水を張った容器に入れて解凍する(氷水解凍)。
いぼだいのフィレ
袋に入れて脱気包装をする(脱気をしすぎるとドリップが出るので注意)か、ラップ等で隙間なく包んで冷凍する。
冷凍してから脱気包装をしたり、ラップ等で包んだりしてもよい。
解凍する場合は、氷水解凍。
いぼだいの塩焼き、干物、煮付け、南蛮漬け、ムニエル
干物、煮付け、南蛮漬け、は袋に入れて脱気包装を行うか、ラップ等で隙間なく包んで冷凍する。
塩焼きは加熱後の食感が失われる場合があるので、脱気包装はせずラップ等で隙間なく包んで冷凍する。
冷凍後に包装を行ってもよい。
解凍する場合は、自然解凍、流水解凍、加熱調理。
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執筆・監修
鈴木徹
冷凍科学技術
冷凍の研究者として圧倒的な実績と知見を持つ研究者。研究だけにとどまらず、企業向けのコンサルテイングや行政に対するアドバイザリーなど実績多数。