しらうお・しろうおを冷凍・保存・解凍調理する方法
しらうお・しろうおの基本
しらうおとしろうおは名前が似ていますが、まったく別の魚です。
しらうお
しらうおは白身魚で、漢字で書くと「白魚」です。白く細長い体をしており、後ろに向かって太くなり尾びれ付近で再び細くなる、くさび形の体型です。非常に繊細な魚で、網にかかるとすぐに死んでしまうため、生きたまま市場に出回ることはほとんどありません。
東アジアの汽水域に生息しています。日本では、青森県で全体の70%以上が漁獲されており、茨城県、島根県が続きます(2015年現在)。
江戸前鮨では古くからネタになっています。刺身でも食すほか、煮干しや佃煮、酢の物、天ぷらなどでも調理されます。
旬は、秋から春にかけてです。
しろうお
しろうおは白身魚で、漢字で書くと「素魚」です。色は透明で光が素通りします。細長い体は円筒形の体型です。
日本や朝鮮半島の汽水域に生息しています。日本各地の河口で漁獲されますが、福岡県の室見川が主な産地として有名です。
死ぬと風味が落ちるので、生きたまま流通させるのが原則です。生きたまま軍艦巻きの鮨種にしたり、ポン酢で踊り食いをしたりする生食が多いです。そのほか、天ぷらや卵とじ、お吸い物などに使われます。
旬は、産卵期に川を上ってくる2月から5月にかけてです。
しらうお・しろうおを使った食品の冷凍方法
しらうお・しろうおを丸ごと
袋や容器にしらうお・しろうおを入れ、水を張って冷凍(氷漬け冷凍)。
解凍する場合は、氷ごと水を張った容器に入れて解凍する(氷水解凍)。
しらうおの佃煮、酢の物、天ぷら
佃煮、酢の物は袋に入れて脱気包装を行って冷凍する。
天ぷらは加熱後の食感が失われる場合があるので、脱気包装はせずラップ等で隙間なく包んで冷凍する。冷凍後に包装を行ってもよい。
解凍する場合は、自然解凍、流水解凍、加熱調理。
しろうおの天ぷら、卵とじ、お吸い物
お吸い物は袋に入れて脱気包装を行って冷凍する。
卵とじは袋に入れて脱気包装を行うか、ラップ等で隙間なく包んで冷凍する。
天ぷらは加熱後の食感が失われる場合があるので、脱気包装はせずラップ等で隙間なく包んで冷凍する。冷凍後に包装を行ってもよい。
解凍する場合は、自然解凍、流水解凍、加熱調理。
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執筆・監修
鈴木徹
冷凍科学技術
冷凍の研究者として圧倒的な実績と知見を持つ研究者。研究だけにとどまらず、企業向けのコンサルテイングや行政に対するアドバイザリーなど実績多数。