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けがにを冷凍・保存・解凍調理する方法

けがにの基本


けがには、甘みのある身とおいしいミソが特徴的です。かつては北海道でしか食べられていませんでしたが、60年代半ば頃から全国で楽しめるようになり人気となりました。
 
島根県以北の日本海、茨城県以北の北太平洋などに生息しています。主な産地は北海道沿岸各地と岩手県です。資源保護のため厳しい漁獲制限が行われており、漁獲方法や漁獲できる大きさ、漁をできる船の隻数、水揚げ総量などに規制が設けられています。
 
けがには茹でる、あるいは蒸して、そのまま身やミソを食べたりするほか、コロッケやグラタンなどさまざまな料理に用います。焼きがににして食べることも多くあります。ずわいがにやたらばがにと比べて脚が短く身が少ないですが、量の多いかにみそを楽しむことができます。
 
産地によって旬が異なります。オホーツク産では春から夏、噴火湾産は夏、釧路や根室では秋、十勝沿岸や岩手では冬が旬となります。そのため、一年中旬のけがにを楽しめます。
 
けがには殻が付いたまま冷凍すると、保存中に身が乾燥しやすいので、低温保管したり、保存期間を短くしたりするなど品質管理に注意する必要があります。

けがにを使った食品の冷凍方法


けがにを丸ごと


ラップ等で隙間なく包装し、液体窒素を使って冷凍。
あるいは、液体窒素での凍結後に氷を付着させてグレージング処理を行う。
(品質にこだわらない場合は液体窒素を使わなくてもよい)
解凍する場合は、下処理をしたり、脚を切り離したりしていないものは氷水に浸ける。それ以外は袋に入れて空気を抜いて氷水解凍。
生がには冷凍・解凍を行うと関節が黒ずむことがあることを踏まえて冷凍する。
 

けがにのボイル、焼きがに


ボイル、焼きがには袋に入れて脱気包装をする(殻がついたままの場合は袋が破れる場合があるので注意)。
もしくは冷凍後、ラップや包装材で隙間なく包んで保存。
解凍する場合は、自然解凍、流水解凍、加熱調理。

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執筆・監修

鈴木徹

冷凍科学技術

冷凍の研究者として圧倒的な実績と知見を持つ研究者。研究だけにとどまらず、企業向けのコンサルテイングや行政に対するアドバイザリーなど実績多数。