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ぼらを冷凍・保存・解凍調理する方法

ぼらの基本


ぼらは白身魚で、甘みとうま味がしっかりとあります。古来より、神事や祭で使われるなど縁起の良い魚です。成長魚で、関東では「はく(稚魚)」→「すばしり・おぼこ(10cm程度まで)」→「いな(10~25cm)」→「ぼら(30~50cm)」→「とど(50cm以上)」と名前を変えます。とどは、これ以上大きくならないことから、「とどのつまり」の語源となっています。

ぼらは、北海道以南に生息しています。水質によっては身の臭みが付いてしまいますが、水質が良い水域や外洋で回遊している成魚は臭みが少なくなります。
 
刺身や塩焼き、フライ、唐揚げ、鍋物の材料などさまざまな料理に利用されています。卵巣を塩漬けにして天日干しにしたからすみは高級珍味として有名です。
 
ぼらの旬は、秋から冬にかけてです。この時期は産卵期にあたり、卵巣が成熟するとともに身が痩せます。しかし、実が痩せても脂がしっかりと乗っており、おいしく食べられます。
 
冷凍を行う場合は、酸化しやすい不飽和脂肪酸を多く含んでいるため、賞味期限を短めに設定しておくか、酸化防止のために空気に触れさせないように下処理や包装を行うとよいでしょう。

ぼらを使った食品の冷凍方法


ぼらを丸ごと


袋や容器にぼらを入れ、水を張って冷凍(氷漬け冷凍)。
冷凍する際に内臓を取り出すなど下処理はしない。
氷漬け冷凍が難しい場合は、ラップ等で隙間なく包むか、袋に入れて脱気して冷凍。
解凍する場合は、氷ごと水を張った容器に入れて解凍する(氷水解凍)。

ぼらのフィレ


袋に入れて脱気包装をする(脱気をしすぎるとドリップが出るので注意)か、ラップ等で隙間なく包んで冷凍する。
冷凍してから脱気包装をしたり、ラップ等で包んだりしてもよい。
解凍する場合は、氷水解凍。
 

ぼらのフライ(加熱前)


衣をつけたぼらを冷凍し、ラップ等で隙間なく包んで冷凍する。
解凍する場合は、凍ったまま油で揚げて加熱調理する。
 

ぼらの塩焼き、フライ(加熱後)、唐揚げ


塩焼き、フライ、唐揚げは加熱後の食感が失われる場合があるので、脱気包装はせずラップ等で隙間なく包んで冷凍する。冷凍後に包装を行ってもよい。
解凍する場合は、自然解凍、流水解凍、加熱調理。

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執筆・監修

鈴木徹

冷凍科学技術

冷凍の研究者として圧倒的な実績と知見を持つ研究者。研究だけにとどまらず、企業向けのコンサルテイングや行政に対するアドバイザリーなど実績多数。