上海がに、藻屑がに、沢がにを冷凍・保存・解凍調理する方法
上海がに、藻屑がに、沢がにの基本
川と淡水のかにには、上海がにや藻屑がに、沢がになどがいます。
上海がに、藻屑がには海で生まれて川で成長するかにです。前者は上海に隣接する江蘇省を中心に、後者は日本各地に生息しています。
両方ともおいしい身を持っていますが、量が少ないため、重要となるのは内子です。蒸すか茹でるかして、濃厚なうみまみを持った内子を楽しむのが一般的です。
旬は産卵のために海へ行く秋頃と言われています。雌は甲羅の中に詰まった内子をたっぷりと味わうことができます。
沢がには淡水で一生を過ごします。日本固有種で、青森からトカラ列島にかけて生息しています。
丸ごと素揚げにしたり、佃煮にすることが一般的です。寄生虫がいるため、生では食べることができないので注意が必要です。
沢がにの旬は、産卵期前の4~5月にかけてです。産卵期を過ぎると、味が落ちてしまいます。
上海がに、藻屑がに、沢がにはは殻が付いたまま冷凍すると、保存中に身が乾燥しやすいので、低温保管したり、保存期間を短くしたりするなど品質管理に注意する必要があります。
上海がに、藻屑がに、沢がにを使った食品の冷凍方法
上海がに、藻屑がに、沢がにを丸ごと
冷凍後、氷を付着させてグレージング処理を行うか、ラップ等で隙間なく包装する。
あるいは、袋に入れて脱気包装をする(脱気をすると袋が破れる場合があるので注意)。
解凍する場合は、下処理や脚の切り離しをしていない場合はそのまま氷水解凍。
下処理や脚の切り離しを行っている場合は、袋に入れて空気を抜いて氷水解凍。
生がには冷凍・解凍を行うと関節が黒ずむことがあることを踏まえて冷凍する。
上海がに、藻屑がに、沢がにのボイル、焼きがに、素揚げ、佃煮
ボイル、焼きがに、素揚げ、佃煮は袋に入れて脱気包装をする(脱気をすると袋が破れる場合があるので注意)。もしくは冷凍後、ラップや包装材で隙間なく包んで保存。
解凍する場合は、自然解凍、流水解凍、加熱調理。
貝・甲殻類の冷凍・保存・解凍について、もっと詳しく知るには?
冷凍すると乾燥しやすい貝・甲殻類を美味しく冷凍するポイントを紹介。乾燥を防ぐ方法や、食品に合わせた冷凍・保存・解凍方法などを詳しく紹介します。
【関連記事】殻がポイント|貝・甲殻類の冷凍・解凍・保存方法
執筆・監修
鈴木徹
冷凍科学技術
冷凍の研究者として圧倒的な実績と知見を持つ研究者。研究だけにとどまらず、企業向けのコンサルテイングや行政に対するアドバイザリーなど実績多数。