あなごを冷凍・保存・解凍調理する方法
あなごの基本
あなごはうなぎによく似た細長い体型の海水魚で、ほどよい脂の甘みがあり、とろけるような身肉をしています。江戸前の寿司や天ぷらには欠かせません。
熱帯から温帯の海にかけて広く分布しており、日本では北海道以南の各地に生息しています。伊勢湾や仙台湾、東京湾、大阪湾、瀬戸内海、日本海沿岸と幅広い地域で漁獲されています。
寿司種や天ぷら、蒲焼、魚肉練り製品として食べるのが一般的です。関東では醤油で煮て煮あなごに、関西では焼いて焼きあなごにする傾向があります。
あなごの旬は6月から8月といわれています。一般に、脂を蓄えた時期が旬とされますが、あなごはさっぱりとした味わいが良いとされるため、脂が少ない夏が旬となります。寿司や天ぷらの職人の中には、エサとなる小魚が豊富で脂をたっぷりと蓄える10月から12月を好む人もいます。
冷凍を行う場合は、酸化しやすい不飽和脂肪酸を多く含むため、賞味期限を短めに設定しておくか、酸化防止のために空気に触れさせないように下処理や包装を行うとよいでしょう。
あなごを使った食品の冷凍方法
あなごのフィレ
袋に入れて脱気包装をする(脱気をしすぎるとドリップが出るので注意)か、ラップ等で隙間なく包んで冷凍する。
冷凍してから脱気包装をしたり、ラップ等で包んだりしてもよい。
解凍する場合は、氷水解凍。
あなごの天ぷら、蒲焼、魚肉練り製品、焼きあなご、煮あなご
蒲焼、魚肉練り製品、焼きあなご、煮あなごは袋に入れて脱気包装を行うか、ラップ等で隙間なく包んで冷凍する。
天ぷらは加熱後の食感が失われる場合があるので、脱気包装はせずラップ等で隙間なく包んで冷凍する。
冷凍後に包装を行ってもよい。
解凍する場合は、自然解凍、流水解凍、加熱調理。
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執筆・監修
鈴木徹
冷凍科学技術
冷凍の研究者として圧倒的な実績と知見を持つ研究者。研究だけにとどまらず、企業向けのコンサルテイングや行政に対するアドバイザリーなど実績多数。