こいを冷凍・保存・解凍調理する方法
こいの基本
こいは淡水魚で、歯ごたえのある身が特徴的です。縄文時代から食用とされており、海から離れた地域では貴重なタンパク源として重宝されてきました。
こいは環境適応性の高い魚で、日本全国の河川や池、沼、湖などに広く生息しています。食材としてのこいは茨城県から最も多く出荷されています(平成27年)。
味噌で煮込んだこいこくやあら汁といった汁物、煮付け、焼き物として多く調理されます。また、生きているこいを使って洗いにすることもできます。粉山椒を振ったり、からし酢味噌を添えたりすると美味しくいただけます。
こいの旬は産卵期前の春から夏にかけてです。この時期は脂が少なめでさっぱりとした味わいを楽しむことができます。寒さに備えて脂を蓄える冬にもおいしく食べることができます。
こいを使った食品の冷凍方法
こいのフィレ
袋に入れて脱気包装をする(脱気をしすぎるとドリップが出るので注意)か、ラップ等で隙間なく包んで冷凍する。
冷凍してから脱気包装をしたり、ラップ等で包んだりしてもよい。
解凍する場合は、氷水解凍。
こいのこいこく、あら汁、煮付け、焼き物
こいこく、あら汁、煮付けは袋に入れて脱気包装を行うか、ラップ等で隙間なく包んで冷凍する。
焼き物は加熱後の食感が失われる場合があるので、脱気包装はせずラップ等で隙間なく包んで冷凍する。
冷凍後に包装を行ってもよい。
解凍する場合は、自然解凍、流水解凍、加熱調理。
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執筆・監修
鈴木徹
冷凍科学技術
冷凍の研究者として圧倒的な実績と知見を持つ研究者。研究だけにとどまらず、企業向けのコンサルテイングや行政に対するアドバイザリーなど実績多数。