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ししゃもを冷凍・保存・解凍調理する方法

ししゃもの基本


ししゃもは白身魚で、脂肪がたっぷりと乗っており、甘みがあります。元々は北海道で主に食べられていた魚で、「ししゃも」という名前は、アイヌ語で「スス=楊」+「ハム=葉」が語源で、アイヌの神が楊の葉を魚にして飢えに苦しむ人間を救った伝説に由来しているとされています。
 
国産のししゃもは北海道の太平洋沿岸の一部でしか漁獲されません。国内で流通しているししゃもの9割程度は、輸入物で代用魚のカラフトシシャモです。国産のししゃもは、「本ししゃも」と呼ばれます。
 
干物で出回るのが一般的ですが、塩焼きやフライ、甘露煮やぬか漬けでも食べられています。鮮魚では生食も可能で、刺身や鮨ネタとしても利用されています。
 
ししゃもの旬は、10月頃です。旬の時期の本ししゃもは高値で安定しており、高級魚と言えます。
 
冷凍を行う場合は、酸化しやすい不飽和脂肪酸を多く含むため、賞味期限を短めに設定しておくか、酸化防止のために空気に触れさせないように下処理や包装を行うとよいでしょう。

ししゃもを使った食品の冷凍方法


ししゃもを丸ごと


袋や容器にししゃもを入れ、水を張って冷凍(氷漬け冷凍)。
冷凍する際に内臓を取り出すなど下処理はしない。
氷漬け冷凍が難しい場合は、ラップ等で隙間なく包むか、袋に入れて脱気して冷凍。
解凍する場合は、氷ごと水を張った容器に入れて解凍する(氷水解凍)。
 

ししゃもの干物、塩焼き、フライ、甘露煮、ぬか漬け


干物、甘露煮、ぬか漬けは袋に入れて脱気包装を行うか、ラップ等で隙間なく包んで冷凍する。
塩焼き、フライは加熱後の食感が失われる場合があるので、脱気包装はせずラップ等で隙間なく包んで冷凍する。
冷凍後に包装を行ってもよい。
解凍する場合は、自然解凍、流水解凍。

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執筆・監修

鈴木徹

冷凍科学技術

冷凍の研究者として圧倒的な実績と知見を持つ研究者。研究だけにとどまらず、企業向けのコンサルテイングや行政に対するアドバイザリーなど実績多数。