ふぐを冷凍・保存・解凍調理する方法
ふぐの基本
ふぐは白身魚で、淡泊な味わいながらしっかりとしたうま味があります。高級魚として有名であり、一尾が数万円することも珍しくありません。猛毒を持つことでも知られており、取り扱いには都道府県条例により資格等の規制が設けられています。
ふぐは、北海道から種子島にかけて生息しています。天然物の漁獲量のトップは石川県で全体の14.1%を占めており、島根県、北海道が続きます。養殖物では、長崎県がトップになっています(2015年現在)。
刺身(てっさ)、鍋物(てっちり)で食べるのが定番です。そのほか、焼きふぐ、唐揚げ干物にされることも多いです。濃厚で上品な旨味を持つ白子は焼き物、蒸し物、白子酒にされます。
ふぐの旬は、冬です。冬は産卵前で、身にうま味が満ちている時期です。養殖物は年中味が安定しています。
ふぐを使った食品の冷凍方法
ふぐのフィレ
袋に入れて脱気包装をする(脱気をしすぎるとドリップが出るので注意)か、ラップ等で隙間なく包んで冷凍する。
冷凍してから脱気包装をしたり、ラップ等で包んだりしてもよい。
解凍する場合は、氷水解凍。
焼きふぐ、唐揚げ、干物
干物は袋に入れて脱気包装を行うか、ラップ等で隙間なく包んで冷凍する。
焼きふぐ、唐揚げは加熱後の食感が失われる場合があるので、脱気包装はせずラップ等で隙間なく包んで冷凍する。
冷凍後に包装を行ってもよい。
解凍する場合は、自然解凍、流水解凍、加熱調理。
ふぐの白子
ふぐの生の白子は冷凍・解凍をすると食感が変わりやすい部位です。
白子を使った商品を開発したい場合は、専門家へのご相談をおすすめします。
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執筆・監修
鈴木徹
冷凍科学技術
冷凍の研究者として圧倒的な実績と知見を持つ研究者。研究だけにとどまらず、企業向けのコンサルテイングや行政に対するアドバイザリーなど実績多数。