にがうり(ゴーヤ)を冷凍・保存・解凍調理する方法
にがうりの基本
にがうりには、苦み成分であるモモルデシンが多く含まれています。モモルデシンは胃液の分泌を促すので、食欲増進の効果があるとされ、また、肝機能の向上、血糖値の降下といった効果も期待できるといわれています。また、ビタミンCやカリウム、カルシウム、マグネシウムなどが豊富に含まれているため、夏バテ解消効果があるとされています。
イボがしっかりしていてツヤがあり、全体的に鮮やかな緑色をしているものが良いにがうりの基準といわれます。この状態のときに食べたり冷凍をしたりするとよいでしょう。
旬は6~9月とされていますが、ハウス栽培等のおかげで、通年出回っています。にがうりは未熟果ですので、夏に実をつけると熟すまでおかずに早めに収穫します。
にがうりを冷凍・解凍する際には、解凍の際の酵素反応で色や食感が変化しないように注意しましょう。
生のゴーヤを冷凍・解凍する場合は、凍ったまま加熱して炒め物などに使いましょう。
炒め物など、加熱により酵素が失活したものは問題なく冷凍・解凍できます。
ソースとして使う場合は、加熱したものを冷凍しておき、すり下ろしても便利です。
にがうりを使った食品の冷凍方法
カットした生にがうり
にがうりから種とワタを取り、薄くスライスしたうえで、袋に入れて脱気包装をするか、ラップ等で隙間なく包装して冷凍。
解凍時の酵素反応による色や食感の変化を防ぐため、カットしたものを凍ったまま加熱調理に使う。
加熱済みソース
にがうりから種とワタを取り、さっと湯にくぐらせたうえで、袋に入れて脱気包装をするかラップ等で隙間なく包装して冷凍。
凍ったまますりおろして調味料を加えて混ぜ、ソースとして使用する。
炒め物
袋に入れて脱気包装をするか、ラップ等で隙間なく包装して冷凍。
解凍する場合は、自然解凍、流水解凍、加熱調理。
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野菜は冷凍をすると、水分を維持する機能が失われてしまうため、食感が落ちてしまいやすい食品です。
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執筆・監修
鈴木徹
冷凍科学技術
冷凍の研究者として圧倒的な実績と知見を持つ研究者。研究だけにとどまらず、企業向けのコンサルテイングや行政に対するアドバイザリーなど実績多数。