ほっけを冷凍・保存・解凍調理する方法
ほっけの基本
ほっけは白身魚で、脂が乗っておりうま味もある魚です。海の表層を泳ぐ幼魚の群れが青緑色の美しい花のようであることから、漢字では「?」と書きます。
ほっけは、茨城県、対馬海峡以北に生息しています。漁獲量は圧倒的に北海道が多く、全体の99%を漁獲しています(2015年現在)。
鮮度が低下しやすいことから、かつては干物として流通することが一般的でした。流通技術の発達により、塩焼きやフライ、煮付け、ムニエルなどでも食べられるようになっています。産地では刺身で食べられることもあり、その際には、アニサキス等が寄生しているので生食はせず、冷凍保存した魚を凍ったまま食べるルイベで食べられます。
ほっけの旬は、春と秋です。春には脂が乗っており塩焼きやフライに、秋には脂肪分が少なく、すり身などに向いています。
冷凍を行う場合は、酸化しやすい不飽和脂肪酸を多く含んでいるため、賞味期限を短めに設定しておくか、酸化防止のために空気に触れさせないように下処理や包装を行うとよいでしょう。
ほっけを使った食品の冷凍方法
ほっけを丸ごと
袋や容器にほっけを入れ、水を張って冷凍(氷漬け冷凍)。
冷凍する際に内臓を取り出すなど下処理はしない。
氷漬け冷凍が難しい場合は、ラップ等で隙間なく包むか、袋に入れて脱気して冷凍。
解凍する場合は、氷ごと水を張った容器に入れて解凍する(氷水解凍)。
ほっけのフィレ
袋に入れて脱気包装をする(脱気をしすぎるとドリップが出るので注意)か、ラップ等で隙間なく包んで冷凍する。
冷凍してから脱気包装をしたり、ラップ等で包んだりしてもよい。
解凍する場合は、氷水解凍。
ほっけのフライ(加熱前)
衣をつけたほっけを冷凍し、ラップ等で隙間なく包んで冷凍する。
解凍する場合は、凍ったまま油で揚げて加熱調理する。
ほっけの干物、塩焼き、フライ(加熱後)、煮付け、ムニエル
干物、煮付け、ムニエルは袋に入れて脱気包装を行うか、ラップ等で隙間なく包んで冷凍する。
塩焼き、フライは加熱後の食感が失われる場合があるので、脱気包装はせずラップ等で隙間なく包んで冷凍する。冷凍後に包装を行ってもよい。
解凍する場合は、自然解凍、流水解凍、加熱調理。
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執筆・監修
鈴木徹
冷凍科学技術
冷凍の研究者として圧倒的な実績と知見を持つ研究者。研究だけにとどまらず、企業向けのコンサルテイングや行政に対するアドバイザリーなど実績多数。