かんぱちを冷凍・保存・解凍調理する方法
かんぱちの基本
かんぱちは身が白いので白身魚と思われがちですが、筋肉に含まれるヘモグロビンやミオグロビンの量が多いため、赤身魚に分類されます。同じブリ属のブリ、ヒラマサとともにブリ御三家として親しまれており、脂肪が少なく身が引き締まっていて上品な旨味があります。
かんぱちは世界中の熱帯、温帯海域に広く分布しており、日本では東北以南で見ることができます。天然のかんぱちは長崎県、鹿児島県、高知県などが主な産地となっていますが、養殖では鹿児島県が50%ものシェアを誇っています。
身が硬めで食感が良いため、鮨ネタや刺身にすることが非常に多いです。そのほか、しゃぶしゃぶ、照り焼き、塩焼きなどの調理法で食べられることが多いです。身を下ろした後の頭や骨を使って、あら煮にすることもできます。
天然のかんぱちの旬は夏になりますが、時期を外してもあまり味が落ちません。また、養殖ものに旬はなく味が安定していますので、一年を通じて楽しむことができます。
冷凍を行う場合は、酸化しやすい不飽和脂肪酸を多く含む赤身魚ですので、賞味期限を短めに設定しておくか、酸化防止のために空気に触れさせないように下処理や包装を行うとよいでしょう。
かんぱちを使った食品の冷凍方法
かんぱちを丸ごと
内臓やえらなどの下処理をせずに丸ごと急速冷凍する。
包装はせずに冷凍庫で保存し、凍ったままさくなどに切り分けて販売する。
解凍は、さくの場合は氷水解凍。
かんぱちのフィレ
袋に入れて脱気包装をする(脱気をしすぎるとドリップが出るので注意)か、ラップ等で隙間なく包んで冷凍する。
冷凍してから脱気包装をしたり、ラップ等で包んだりしてもよい。
解凍する場合は、氷水解凍。
かんぱちの照り焼き、塩焼き
照り焼きは袋に入れて脱気包装を行うか、ラップ等で隙間なく包んで冷凍する。
塩焼きは加熱後の食感が失われる場合があるので、脱気包装はせずラップ等で隙間なく包んで冷凍する。
冷凍後に包装を行ってもよい。
解凍する場合は、自然解凍、流水解凍、加熱調理。
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執筆・監修
鈴木徹
冷凍科学技術
冷凍の研究者として圧倒的な実績と知見を持つ研究者。研究だけにとどまらず、企業向けのコンサルテイングや行政に対するアドバイザリーなど実績多数。