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液化ガス冷凍は危険⁉ 液化ガスを取り扱う際の注意点

液化ガスを使った冷凍は危険?


液体窒素や液化炭酸ガスはガス自体に毒性はないものの、超低温の高圧ガスであるため、取り扱いに注意しなければ危険だというイメージがあります。食品の急速冷凍に使う際も、その取り扱いには注意が必要なのでしょうか。

一般的な液体窒素や液化炭酸ガスの取り扱いの注意点から検証してみましょう。

液体窒素や液化炭酸ガスで酸欠のおそれがある?


大量の液体窒素を空気中に放置したり、窒素ガスを空気中に大量に散布したりすると、空気中の酸素が窒素に置き換わり、その空気中にいる人が酸欠になることがあります。また、液化炭酸ガスの場合も、高濃度のガスを人間が吸引した場合、酸欠になるおそれがあります。

これらのガスを扱う場合は、密閉した部屋で取り扱うことは避け、換気をする必要があります。加えて、心配な場合は酸素濃度計を設置し、濃度を確認しながら作業を行うとよいでしょう。

ただし、これらの事象は実験などで液体窒素や液化炭酸ガスを直接取り出したりする場合に起こる注意点です。急速冷凍機に搭載されている液体窒素や液化炭酸ガスは、密閉された配管を通るため、まず危険はありません。

液体窒素や液化炭酸ガスに触れると凍傷になる?


液体窒素や液化炭酸ガスは大変低温の物質であるため、直接肌に触れさせると凍傷になる危険性があります。

ただし、この点についても、急速冷凍機を使う場合は、基本的に液体窒素や液化炭酸ガスが直接人体に触れる工程はありません。

液化ガス冷凍機は基本的に安全


液化ガスを活用した急速冷凍機を導入するにあたって、安全性の面でほかの急速冷凍機と比べて心配する必要はありません。納入するメーカーによる注意書きを守れば、安全に運用できる急速冷凍機です。

食品の冷凍のために液化ガス冷凍機を使うにあたっては、注意すべきは安全性ではなく、その運用コストです。
コストの高い液化ガスを使った冷凍方法を商品の質や生産調整に反映できるように、工夫して活用しましょう。

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