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グレーズ

グレーズとは、薄い氷の膜のことです。
冷凍直後の食品にグレーズをつけることをグレージングと呼び、乾燥や酸化を防ぐための方法として用いられています。
 
冷凍した食品は保存中でも、食品から水分が昇華し、乾燥状態になることがあります。
乾燥はパサパサした食感や脂質の酸化につながり、冷凍食品の品質を著しく落とすため、乾燥を防止のために包装やグレージングで空気を遮断するといった方法が必要です。
 
グレージングでは、食品を一度凍らせてから、冷却水に数秒間浸す、食品に散水するなどし、再度冷凍することで表面に満遍なくグレーズをつけていきます。
グレーズをつけたとしても、食品を保管すると時間が経つにつれてグレーズが気化して薄くなっていきます。
そのため、グレージング処理後は、ポリエチレンシート等で表面を覆う等して保管するのが一般的です。それでも薄くなってきた場合は、食品に対して再度グレージング処理を行います。
 
また、グレージングに使う水に酸化防止剤を添加して退色防止効果を高める、増粘多糖類を利用して付着力を強化する場合もあります。
 
家庭用の冷凍庫の温度帯では、表面に水をかけて氷を急速に作ることはできないため、グレージングを行うことは難しいのが現状です。
 
しかし、代替手段として、袋等に食材と水を一緒に入れて、食品の周囲を水で覆う様に凍結する方法があります。
この「注水冷凍」と呼ばれる方法を行えば、食品の周囲を氷が覆うので、乾燥を防ぎやすくなります。
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【参照】
『新版 食品冷凍技術』(社団法人日本冷凍空調学会、2009)
一般社団法人日本冷凍食品協会『冷凍食品Q&A|冷凍食品の基礎知識』
(http://www.reishokukyo.or.jp/frozen-foods/qanda/qanda1/)

執筆・監修

おいしい冷凍研究所 編集部

株式会社えだまめ