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ブランチング

ブランチングとは、野菜を冷凍する前に、熱湯に漬けたり、蒸気をあてたりと必要最低限の加熱処理を行うことです。
 
ブランチングを行うことで、野菜が持つ酵素を不活性化させ、冷凍保存中の変質や変色を防ぎます。また、食品表面に付着している微生物の殺菌も行うことができます。
 
多くの冷凍野菜は冷凍・解凍を経ると、条件によっては酵素反応によって変色したり臭いが出たりするため、ブランチングが行われます。酵素反応が弱いたまねぎやピーマンではブランチングしなくても解凍後の品質の変化が少なく、かえって熱により香気が失われるのでブランチングはあまり行われません。
 
また、果実類も加熱により香りが飛び、肉質が劣化してしまうのでブランチングは行われませんが、スライス上のものでは色の褐変防止のために行われることがあります。
 
ブランチングは加熱処理であるため、通常の加熱調理と同様に、野菜中のビタミンCが若干減少します。
 
しかし、同じ期間チルド保存した野菜よりも、ブランチングを行って保存した冷凍野菜の方が栄養価は高いこともあります。冷凍貯蔵中のビタミンCの減少量は非常に緩やかであり、保存期間が長くなるほど常温保存よりもビタミンCの残存量は多くなるからです。
 
冷凍野菜が旬のとれたてのような鮮やかな色をしているのは、新鮮な野菜をブランチング後に急速冷凍して保存するため、野菜本来の鮮やかな色が保たれているためです。着色料などを使って色をつけているわけではありません。
 

【関連記事】専門家に相談を|野菜の冷凍・解凍・保存方法
 

【参照】
『新版 食品冷凍技術』(社団法人日本冷凍空調学会、2009)
一般社団法人日本冷凍食品協会「冷凍食品Q&A|冷凍食品の基礎知識」
(http://www.reishokukyo.or.jp/frozen-foods/qanda/qanda1/)

執筆・監修

おいしい冷凍研究所 編集部

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