「急速冷凍機」と「急速凍結機」、「急速冷凍」と「急速凍結」の違い
「冷凍機」と「凍結機」の違いについて
短時間で品温を急激に下げて食品を冷凍する機械は、通称「急速冷凍機」と呼ばれています。おいしい冷凍研究所でも、通称にならい、この用語を使っていますが、この機械は学術的に正しい用語で表現すると「急速凍結機」と呼ばれます。
なぜ正式名称では「冷凍機」ではなく「凍結機」という言葉が使われるのでしょうか。
「冷凍機」は、そもそも空間を冷却するために低温を発生させる熱源設備(熱源機械)を指す言葉ですので、冷凍を行う設備全体を指す言葉ではありません。下図のように、低温を発生させる「冷凍機」を含めた、食品を冷凍する設備全体を指す言葉としては「凍結機」が用いられます。そのこともあって、学術の世界や冷凍業界の正式名称として「急速凍結機」が用いられているのです。
「凍結機」と「冷凍機」の違い(エアブラスト冷凍機の場合)
「急速冷凍」と「急速凍結」について
「急速冷凍」と「急速凍結」についても「急速冷凍機」「急速凍結機」と同様で、「急速凍結」が学術上正式な用語として使用され、「急速冷凍」は通称として使用されています。
「急速凍結」の定義は、食品の温度を下げる際に食品の品温が30分以内に最大氷結晶生成帯(マイナス5℃~マイナス1℃)を通過することです。「急速冷凍」が用いられる際は、多くの場合は「急速凍結」と同じ意味合いで使われていることが大半です。
「おいしい冷凍研究所」でも、記事内で「急速冷凍」を使用する場合は「急速凍結」と同じ意味を指す言葉として使用しています。