「おいしい冷凍研究所」は冷凍食品ビジネスに特化した
株式会社えだまめが運営するサービスサイトです

TTT(time-temperature tolerance)

TTT(time-temperature tolerance,保存可能期間―保存温度と品質耐性)とは、一定の温度下で食品の鮮度がどれだけ保たれるのかを示したデータのことです。

TTTを求めるには、同じ食品を数種類の定まった温度に長期間保存して、品質の変化を実測します。
一定時間ごとに保存した食品を取り出し、脂質の酸化度や色の変化、乾燥状態を確認し、官能検査を行うなどさまざまな視点から食品の鮮度を測定します。すると、時間変化ごとの食品のTTT曲線が得られます。

このデータを元に、何%の食品劣化までをよしとするかを、各メーカーは基準をもってチェックし、賞味期限を設定しています。

ただし、食品のTTTは、同種の食品であっても同じ基準で計測することはできません。なぜなら、原料の熟度や、製造過程の温度管理、包装状態など製品・商品ごとに違いがあるからです。

食品そのもの(product)、製造過程(process)、包装(packaging)の3つの要素は、品質保持に影響を与えるものとして、合わせてPPPファクターと呼ばれています。PPPファクターのほか、解凍方法も品質に影響を与えるため、考慮する必要があります。

一般社団法人日本冷凍食品協会では、期限表示のガイドラインとして「冷凍食品の期限表示の実施要領」を定めています。
このガイドラインを元に、冷凍食品の製造者は保存試験を行って、品質を保持できる期間を確認し、賞味期限を設定します。

【関連記事】目安は? 冷凍食品の保存中の劣化と賞味期限の設定

【参照】
『新版 食品冷凍技術』(社団法人日本冷凍空調学会、2009)
一般社団法人日本冷凍食品協会「冷凍食品の期限表示の実施要領

執筆・監修

おいしい冷凍研究所 編集部

株式会社えだまめ