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凍結曲線

凍結曲線とは、食品が凍結される時の温度変化の履歴をグラフで示したものです。
 
凍結曲線は3つのゾーンに分けることができます。
 
一つ目のゾーンは、常温もしくはそれ以上の温度から凍結点まで冷却される予冷期間です。予冷期間は食品内部の水分が凍りはじめるまでの期間です。グラフは急な下降線を描きます。
 
2つ目のゾーンは、食品内部の水分が氷へと変化していく期間で、氷結期間あるいは凍結期間といいます。グラフの傾斜がゆるやかになり、温度の下降がゆるやかになります。
このゾーンは、多くの食材の最大氷結晶生成帯(マイナス5℃~マイナス1℃)に位置しており、とどまる時間が長いほど氷結晶が大きくなり、食品の組織を破壊し品質を損なうことにつながります。
また、このゾーンに入ったばかりのときに下向きのピークがみられることがあります。これを過冷却と呼び、物質内では過冷却が終了してはじめて氷結晶が生成され、凍結が始まります。
 
3つ目のゾーンは、食品内部の水分がほとんど氷となり、食品の温度が凍結装置の雰囲気温度まで下がるまでの期間であり、深冷却と呼ばれます。グラフは再び急な下降線を描きます。
 
凍結曲線の形は、食品の種類や大きさによって変わります。
たとえば、純水と砂糖水を比べた場合は、純水の0℃に比べ、砂糖水は凍結が始まる温度が低くなります。
 
食品内の氷結晶を大きくすることなく冷凍を行うには、各々の食品の凍結曲線を踏まえたうえで、急速凍結を行い、最大氷結晶生成帯を速く通過する必要があります。

 
 
【参照】
『新版 食品冷凍技術』(社団法人日本冷凍空調学会、2009)
一般社団法人日本冷凍食品協会「急速凍結が良い理由」(http://www.reishokukyo.or.jp/frozen-foods/home-freezing/kyusokutouketu/)
公益社団法人日本冷凍空調学会「第30回冷凍技師研究会『食品凍結所要時間の予測』研究会 報告記」(http://www.jsrae.or.jp/gishi/gishiken-houkokuki/No.30kaiyodaiW.pdf)