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乾燥しているサイン!冷凍食品の霜・冷凍焼けを防ぐ方法

冷凍庫で食品を保存していると、霜だらけになってしまうことがあります。解凍して食べてみると味や食感がいまいちだと感じることも多いのではないでしょうか。この状態を「冷凍焼け」と呼びます。本記事では、霜と冷凍焼けの関連を紹介するとともに、霜と冷凍焼けを防ぎ、食品をおいしく冷凍・解凍し食べる方法を解説します。

霜は食品から蒸発した水分でできている

食品を冷凍庫で保存していると、いつの間にか冷凍庫の中や食品のパッケージの中に霜がたくさんついていることがあります。
 
食品パッケージの中の霜は、食品内部の水分がパッケージ内に昇華し、周囲の空気が冷えたときに氷になってしまったものです。
また、食品のパッケージ外や冷凍庫の壁面などについている霜は、冷凍庫内の水分が昇華して氷になってしまったものです。冷凍庫の霜が、冷気を発生させるフィンの周りや冷凍庫の壁面近くにできやすいのもこの理由からです。
 
霜は、食品内や空気中から水分が集まり氷になったものなので、水分が昇華したあとの食品や空気中は乾燥した状態になります。

 
 

霜は「冷凍焼け」の原因の一つ

霜ができてしまうと、食品は乾燥して食感がパサパサになったり、色が悪くなったり、臭いが出始めてしまいます。これを一般に「冷凍焼け」と呼びます。
「冷凍焼け」が起き、食品のおいしさが損なわれてしまわないように、食品の水分が蒸発しないような対策をとることが必要です。
 

対策1:食品とパッケージの間の空気を抜く

食品内の水分の蒸発を防ぐには、食品とパッケージの間の空気をなくすことが有効です。
食品とパッケージがぴったり密着していると、その間の空気がなくなり、水分が蒸発しにくくなります。
 

対策2:食品の周囲をたれや砂糖水、油でコーティングする

食品の周囲をたれや砂糖水、油でコーティングすると、食品中から水分が蒸発しにくくなります。
また、たれや砂糖水、油によるコーティングは、酸化など、冷凍庫の中で起こる食品の変化を抑えるうえでも有効です。
 

対策3:冷凍庫の開け閉めを少なくする

食品から水分が蒸発してしまう最も大きな要因は、冷凍した食品の周囲の温度変化です。冷凍庫を何度も開け閉めしたり、食品を常温で運んだりすると、食品の周囲の温度が上がった結果、食品内から水分が蒸発し、パッケージ内に水蒸気が発生してしまいます。
発生した水蒸気は、再度周囲の空気が冷えてくると、冷えてきた場所に集まって霜になるため、パッケージ内に霜ができてしまいます。
そのため、霜を防ぐためには、食品保存時や輸送時の温度変化が少なくなるよう気を付けることが必要です。

 

対策4:長期間の保存に注意

冷凍した食品を長期間保存すると、周囲の温度が変化する回数が多くなりどうしても霜が付きやすくなります。
長期間保存したい場合には、真空包装にしたり、たれや砂糖水や油に漬けたり、冷凍庫の開け閉めがないようにしましょう。
また、冷凍庫自体の温度をマイナス40℃など低温にしておくと、冷凍庫内の温度が上がりにくくなるため、霜ができにくくなります。

 
 

霜を防ぐパッケージと調理例

空気を抜いて包装

パッケージと食品の間の隙間をなくすと、食品内部の水分が蒸発する場所がなくなり、乾燥を防ぐことができます。袋に入れて空気を抜くほか、ぴったりと食品に密着するシュリンク包装も効果的です。
一度開封してしまった真空パッケージ商品を再度保存する場合には、食品の周囲をラップなどで包むとよいでしょう。
また、ラップで2~3重巻きにする、断熱材に包むなどすれば、食品の周囲の温度変化を防ぐことができ、霜の発生を予防しやすくなります。
 

味付け冷凍

味付きのたれのなかに食品をひたして冷凍するいわゆる「味付け冷凍」は食材の乾燥を防ぐために大変有効な方法です。
食品に味を付けたくない場合は、油を塗ったり、味に影響しない程度の薄い砂糖水にひたしたりすると、味付け冷凍と同じ効果を得られます。
この場合も、食品パッケージの中には霜が発生しますが、調味液から水分が蒸発するので、食品本体に影響が及びにくくなります。
肉や魚、野菜などの冷凍保存の際に便利な方法です。
 

グレージング

スーパーで販売されている魚介類に氷の膜が付いていることがあります。この氷の膜を付けている状態を「グレージング」と呼びます。
一度食品を凍結させてから水にくぐらせて再度凍らせたり、氷の膜をまんべんなく食品に付着させたりすることで、食品表面からの水分蒸発を防ぎます。
ただし、この氷の膜は水でできているため、氷自体が蒸発し、だんだん薄くなってしまいます。そのため、長期間保存する場合は、再度グレージングを行うことが必要です。
 

氷漬け冷凍

魚介類を冷凍する際に有用なのが魚介類の周囲に水をそそぎ、そのまま凍らせる氷漬け冷凍です。魚まるまる一匹の場合は、内臓をとるなどの下処理をせずに水に漬けこみましょう。
殻付き貝の場合も、水の中に漬けて凍らせれば、殻の中で身が乾燥し、縮んでしまう現象を防ぐことができます。
 
解凍方法は、氷漬け冷凍した食材を氷ごと水に漬け込めば、速く、新鮮な状態で解凍することができます。
ただし、二枚貝を氷漬けした場合は、水に漬けるのではなく、鍋で加熱するなどして熱を加えましょう。一度解凍してから加熱すると貝が開きにくくなってしまいます。

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