2020年【ものづくり補助金】まとめ 手続・申請がわかる!

中小企業の設備投資を支援するものづくり補助金は2020年3月から公募が開始されました。今年は申請方法や要件の変更が多くあるため、応募のための事業計画の策定や書類準備には注意が必要です。 本記事では、主に生産者や食品関連事業を営む皆様が2020年の申請について検討する際に必要な情報についてまとめています。

ものづくり補助金を応募するには、情報収集を行い、自社の応募が適切かを検討したうえで、準備をする必要があります。以下の点に留意をしつつ、一つひとつ対処していきましょう 。





「ものづくり補助金」とは?

ものづくり補助金は、中小企業が設備投資を実施する際に活用できる補助金です。

補助額は設備投資額の1/2~3/4の割合で、最大1,000万円となっています。

「ものづくり」の名を冠した補助金であることから、工業系の補助金のように思われがちですが、採択事業者のなかには農作物などの生産者、漁業関連事業者、食品製造業、飲食店運営事業者なども含まれています。


「ものづくり補助金」の公募はいつから?申請書はどこで入手できる?

2020年のものづくり補助金の公募は3月から公募が開始され、2020年6月現在以下のようなスケジュールが予定されています。

第1次締切 3月31日(火)
第2次締切 5月20日(月)
第3次締切 8月3日(月)
第4次締切 11月頃
第5次締切 2月頃

これまでの事例から、申請のルールを示した「公募要領」は公募と同時に各都道府県の中小企業団体振興会のホームページに掲載されるほか、実施される説明会で配布されます。

申請書については、今年から電子申請となりましたのでありません。
申請書に記入すべき内容については、以下の記事をご覧ください。


「ものづくり補助金」の応募要件は?

ものづくり補助金の応募要件は、以下のとおりです。

①中小企業であること
②設備投資を行う事業計画を作成すること
③補助を受ける設備投資が生産性向上につながる「サービス開発」「生産プロセスの改善」に役立つこと
④事業計画が年3%以上の生産性向上に資するものであること
⑤給与支給総額が年1.5%以上増加すること
⑥事業場内の最低賃金が地域別最低賃金よりも30円以上高いこと

このうち、⑤と⑥については、2020年に新設された要件です。また、公募要領で明言されているもの以外にも、採点基準に応じたさまざまな要件をクリアしなければ採択されることは困難です。

要件についての詳しい情報や考え方については、以下の記事をご覧ください。


どんな企業や事業計画が採択されているのか?

ものづくり補助金の応募において、ここまで述べたような要件を満たし、採択された企業はどんな企業なのでしょうか。

ものづくり補助金に採択された企業やその事業の概要は、公募ごとの採択発表の際に一覧として公開されます。

しかし、ここで確認できるのは事業者の名前と、100文字程度の事業概要のみ。大まかな情報しか得ることはできません。

さらに詳しい情報を得たい場合は、インターネットで公開されている事例を確認したり、関係各所に問い合わせるなどして、口頭で事例について聞いたりしたりすることが必要です。

詳しい情報の入手方法や、事例についての考え方については、以下の記事にまとめていますので、ご参照ください。


ものづくり補助金の採択倍率は?

ものづくり補助金の採択倍率は約50%です。しかし、この倍率は公募回ごとに大きく変動します。

これは、採択数はその年の予算の額の影響を受けやすいこと、毎回の応募総数が変動することによります。

令和元年の補正予算の中小企業生産性革命事業では予算3,600億円が計上されました。これまでの約3倍ですが、この予算は3年で使いきるものとして計上されていますので、ほぼ通年どおりといえます。

2020年のものづくり補助金は、これまで年2回程度だった公募から、約3か月ごとに締切が設定される通年応募に切り替わりました。既に発表があった1次締切の採択発表については、要件の変更や新型コロナウィルス流行の影響もあり採択率が上昇しています。

昨年までの採択倍率についての詳しい情報は、以下の記事をご参照ください。


ものづくり補助金申請書類の書き方はどうする?

ここまで、自社の応募の可否や採択可能性の検証について説明してきました。

検討したうえで応募を決意した場合に、申請書類はどう作成していけばよいのでしょうか(2020年の場合は準備した内容を応募フォーム「jGrants」に入力します)。

ものづくり補助金の申請の応募フォームには昨年まで大きな自由記述欄がありました。申請する場合は、この欄に審査をされる事業についての詳細な計画を記入する必要があります。

審査は基本的にこの自由記述欄の記述に対して行われるので、作成の際には審査項目について抜けもれなく記載していく必要があります。

この自由記述欄の書き方の概要について詳しく知りたい方は、以下をご覧ください。



2020年のものづくり補助金応募も<しっかり準備>が必要です!

2020年のものづくり補助金については、公募時期や要件の変更、応募方法の変更などがありましたが、基本的に行うべき準備は大きく変わりません。

最も必要なのは、生産性向上に資する革新的な事業計画です。

この事業計画を考え、設備導入計画を立て、見積もりを取り寄せ、スケジュール上の問題がないかを確認して初めて、詳細な事業計画を書類に落とし込むことができます。

この点を考えると、通年応募になるとはいえ、公募が始まってからの準備では期間が十分とはいえません。公募要領が公開される前に、早め早めに準備をしておきましょう。



株式会社えだまめの申請書作成支援のご案内

株式会社えだまめでは、食品関連企業の皆様の冷凍分野へのチャレンジを応援するために、ものづくり補助金申請書の作成支援を行っています。

冷凍技術に関する幅広い知識にもとづいたビジネスコンサルティングの知見により、冷凍関連機材導入による生産性向上を実現するとともに、その内容を反映した事業計画の作成をお手伝いいたします。

2020年の公募に向け、個別相談・勉強会・セミナーを予定していますので、ご興味のある方はぜひお問合せください。


ものづくり補助金についてのご相談

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新型コロナウィルス流行をうけて、このたび対面での「ものづくり補助金セミナー」の実施を中止しております。ものづくり補助金申請についてのご相談対応は、個別のお問い合わせに応じて実施しておりますので(相談無料)、お手数ではございますが、下記フォームよりご連絡をお願いいたします。


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<ご相談に対応する専門家紹介>

中小企業診断士
白川淳一

合同会社はじまりビジネスパートナーズ共同代表。食品メーカー、広告代理店を経て現職。食品企業に対する営業・開発・製造コンサルティング、HACCPなどの生産管理に関する支援、マーケティングリサーチなどに効果的なデータ分析などを得意とする。

中小企業診断士
伊藤洋介

合同会社はじまりビジネスパートナーズパートナーチーフコンサルティング。食品メーカー勤務を経て、はじまりビジネスパートナーズに参画。新規事業の相談や財務分析、財務シミュレーションなどで中小企業の支援を行う。

冷凍専門家
西川剛史

株式会社えだまめ執行役員。大手冷凍食品メーカーにて現場管理業務(工場)や生産管理業務(本社)を経て、冷凍食品宅配事業に転職。冷凍食品の商品開発に携わる。現職では冷凍技術コンサルティングを行っている。


さまざまな変更点が加えられた2020年のものづくり補助金。本ページでは情報が公開され次第、更新を加えていきますので、ぜひご確認ください。

 

当ページの見解は、あくまで当社の経験に基づいたもので審査等への影響を確約するものではありません。必ず公募要領など正式な情報をご参照ください。この情報に基づいて不利益を被った場合も、当社は責任を負いかねます。

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【ものづくり補助金】採択倍率から自社の可能性を考える方法

ものづくり補助金への応募を検討する際に気になるのが採択される倍率。毎回どの程度の倍率で採択の可否が決まるのでしょうか。本記事ではこれまでのものづくり補助金の採択倍率について紹介するとともに、自社の採択可能性をどう考えるべきかを説明します。

ものづくり補助金の各実施年度の採択倍率や今後の動向については、目次の項目をご覧ください。





ものづくり補助金の採択倍率は毎回変動する

まずはこれまでの倍率について確認してみましょう。
【ものづくり補助金の採択倍率】

採択倍率は平均で約39%です。

1次公募のみだと約43%、2次公募のみだと約34%となっています。

ここから考えると、半数以下の企業しか採択されない補助金である「ものづくり補助金」は審査が厳しい補助金なのでしょうか。

しかし、玉石混交の事業の計画が申請されるなかで、見込みのある企業を選んで交付していることを考えれば、まっとうな事業計画を持つ企業であれば決して難しい倍率ではないと考えることもできます。


倍率が有利な1次公募を待つべきか

ものづくり補助金の採択倍率は全体で通して見ると、2次公募のほうが厳しい結果になりやすくなっています。

申請を検討する場合は1次公募の時期を待ったほうがよいのでしょうか。

実はそうとは限りません。
以下ではその理由について説明します。

①ものづくり補助金は毎年実施されるとは限らない

ものづくり補助金の実施は毎年の補正予算で決まります。


今年実施されたからといって、来年も継続されるとは限りません。



補正予算は毎年12月ごろに閣議決定され、年が明けて通常国会が始まってから可決されるのが通常のスケジュールです。
そのため、12月前後の予算要求や閣議決定の報道から、ものづくり補助金が実施されるか否かが大まかに予想できるという状況になります。



ただし、ものづくり補助金実施のあるなしは予想できても、翌年の応募の条件については公募が開始されたり、告知がでたりするまでわかりません。突然方針が転換され、応募条件を満たすことができなくなる場合もあります。


ものづくり補助金は、1度採択を逃しても再度同じ事業での申請が可能です。

そのため、応募を検討している場合は、可能な限り近い締切日の公募にチャレンジし、不採択であれば次の公募を検討するという方法をとったほうがよいでしょう。



②倍率はふたを開けてみない限りわからない

ものづくり補助金の採択倍率は、1次締切ばかりが有利とは限りません。
毎年の採択倍率を見てみると、2次締切のほうが有利な年もあります。



これは、ものづくり補助金の採択が予算額に大きく影響されるためです。



補助金は、まず予算が組まれ、運営費と支給でその予算額を期間内に使い切るように設計されています。



そのため、1次締切に有望な応募が少なかった場合は、2次締切に予算がたくさん残ることになり、2次締切の際に採択されやすくなるのです。



逆に、1次締切の採択数が多かった場合は、2次締切にまわす予算が少なくなるため、1次では採択されたであろう事業計画の応募も採択されないこともあります。予算額が少ない場合は2次締切が実施されないことすらあるでしょう。



そのため、年末に発表される補正予算の「中小企業支援」項目にどれほどの予算が割り振られるか、1次公募でどの程度の予算が消化されたかは、気にしておくべきでしょう。



補正予算が多ければ1次公募で採択される可能性は高くなります。 2次公募については、予算額が通年通りで1次公募での採択数が多ければ、その回は採択が厳しくなると考えてよいでしょう。



2020年からはものづくり補助金の予算として3年分の額が割り振られ、公募回数も増えました。大きく制度が変わったため、これまでの実績に振り回されず、無理のない公募期間にしっかり準備をして申請をしていくほうがよいでしょう。




2020年のものづくり補助金の公募状況は?採択倍率はどうなる?

2019年6月現在、令和元年の補正予算で実施される「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」の公募は2次公募までが終了し、3次公募が開始されました。

今年の公募は5回予定されており、以下のようになると発表されています。

第1次締切 3月31日(火)
第2次締切 5月20日(月)
第3次締切 8月3日(月)
第4次締切 11月頃
第5次締切 2月頃

既に発表された第1次締切の採択率は62.5%となりました。
新型コロナウィルスの影響や、今年から公募要件が変更になった関係で、申請が少なかったことが高い採択率の要因ではないかと考えられています。


公募開始前から準備をはじめよう

ここまで説明してきたように、ものづくり補助金は公募が始まるまで実施の有無や、申請の条件、採択の倍率について予想することしかできません。

しかし、各募集日程の公募要領が出てから締切まではおよそ3か月弱。

その期間のみでは、自社や関係各社を巻き込んでの事業計画の取りまとめが間に合わない場合もあります。

補助金支給を受けるまでのつなぎ融資を受ける金融機関との調整や認定支援機関からの確認書取得など、自社では完結しない工程もあります。加点の認定を受ける場合は、自治体への申請など時間がかかるものもあります。


そのため、ものづくり補助金申請は公募開始が始まる前に前年度の募集要項を元に準備を進めたほうが有利になるのです。

2020年の公募を予定している方は、公募開始前であっても、少しずつ準備を進めるようにしましょう。


申請前の準備については、以下の記事をご参照ください。
記事リンク:2020年【ものづくり補助金】申請書の入手方法・書き方


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冷凍技術に関する幅広い知識にもとづいたビジネスコンサルティングの知見により、冷凍関連機材導入による生産性向上を実現するとともに、その内容を反映した事業計画の作成をお手伝いいたします。

ものづくり補助金についてのご相談

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これまで「ものづくり補助金セミナー」を実施しておりましたが、新型コロナウィルス流行をうけて中止しております。ものづくり補助金申請についてのご相談については、個別のお問い合わせに応じて承ります(※相談無料)。制度概要のご説明、ご質問への回答などをご希望の方はお手数ではございますが、下記フォームよりご連絡をお願いいたします。

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<ご相談に対応する専門家紹介>

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冷凍専門家
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株式会社えだまめ執行役員。大手冷凍食品メーカーにて現場管理業務(工場)や生産管理業務(本社)を経て、冷凍食品宅配事業に転職。冷凍食品の商品開発に携わる。現職では冷凍技術コンサルティングを行っている。


個別相談の際には、採択倍率の予想など、報道資料などに基づく2020年実施のものづくり補助金の概要についてもご説明します。自社の採択可能性についてご質問のある方はその旨お伝えください。


当ページの見解は、あくまで当社の経験に基づいたもので審査等への影響を確約するものではありません。必ず公募要領など正式な情報をご参照ください。この情報に基づいて不利益を被った場合も、当社は責任を負いかねます。

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【ものづくり補助金】応募要件を満たすには?自社の可能性を確認する方法

設備投資費や試作開発の費用の2分の1から4分の3、最大で1000万円の補助が受けられるものづくり補助金。この補助の応募には、企業規模や業種、事業の内容などさまざまな要件があり、応募年度によっては要件が変わることもあります。本記事では、この要件について概要を示すとともに、自社の応募可能性についての考え方を説明します。

ものづくり補助金への応募を検討するうえでは、さまざまな要件について考慮する必要があります。応募を検討する際にはチェックをして自社の採択可能性について確認しておきましょう。






要件1:応募者の企業規模

ものづくり補助金の事業目的は公募要領(令和元年度補正2次公募)によると、以下のとおりです。

足腰の強い経済を構築するため、生産性向上に資する革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための中小企業・小規模事業者等の設備投資等の一部を支援します。


この内容のとおり、ものづくり補助金に応募できるのは中小企業です。基準は中小企業庁の定める「中小企業・小規模企業者の定義」に即していますが、条件によっては組合関連や特定非営利活動法人での応募も可能なため、詳しくは最新の公募要領を参照してください。

また、「みなし大企業」に該当する場合は、補助対象にはなりませんので、大企業と出資関係にある企業などはご注意ください。

加えて、既に同様の内容でほかの国の補助金や委託費を受けている事業や、課題の解決を他社に外注・委託する事業、試作品の製造・開発などを他社に委託し企画だけを行う事業、公序良俗に反する事業などは、補助対象外となります。この点は、公募要領に「補助対象外となる申請及び事業計画」として記載されていますので、念のため確認しておきましょう。



要件2:申請する企業の業種

ものづくり補助金は、上記の「中小企業」に当てはまれば、基本的にどんな業種の企業でも応募することができます。個人事業主でも問題ありません。

ただし、応募の条件として設備投資を行ったうえで「革新的なサービス開発・生産プロセスの改善」を行う必要がありますので、なんらかの開発や製造を行うことが要件となります。

2019年の2次公募では、歯科医院が申請した事業が多く採用されていましたが、このように製造業以外の業種でも革新的なサービスを実施したり設備投資による生産プロセスの改善を行う場合は補助の対象となります。



要件3:申請できる事業内容

ものづくり補助金は事業の単位で応募します。企業は、生産性向上に寄与する「革新的サービス開発」や「生産プロセスの改善」についての事業計画を作成し、ものづくり補助金事務局の審査を受けます。

革新的サービスであれば、事業計画は「中小サービス事業者の生産性向上のためのガイドライン」に示された方法で実施される必要があり、3~5年で付加価値額が年率3%を達成するものでなければなりません。

ものづくり技術で応募するのであれば、事業計画は「中小ものづくり高度化法」にもとづく特定ものづくり基盤技術を活用し、3~5か年計画で加価値額が年率3%を達成するものである必要があります。

要件4:2020年からの新設要件

2020年のものづくり補助金の応募については、新たに従業員の賃上げについての要件が新設されました。

給与支給総額年1.5%以上増加の要件、事業場内の最低賃金が地域別最低賃金よりも30円以上高いことの2点を達成する必要があります。

これらを満たさない場合は応募要件に達していないと見なされるうえ、採択後5年間の報告の際に不達成であれば、補助金を返還する義務があるとされています。


ものづくり補助金応募検討段階で注意すべき要件は?

これらのことから、ものづくり補助金への応募を検討している段階で、注意すべきは機械的に判断できる企業規模や業種というよりも、企業が準備している事業計画の内容だということがわかります。

機械的に応募することはできても、採択が得られなければ意味はありません。
ものづくり補助金においては、以下の点が審査項目・加点項目として挙げられているので、自社の計画は採択の要件を満たしているかについても応募前に確認する必要があるでしょう。

技術面
・製品や技術、サービスは革新的な開発であり、付加価値額年率3%および経常利益年率1%の向上を達成できるか
・開発における課題が明確で、達成度の考え方を明確に設定できるものか
・課題の解決方法が明確かつ妥当で、優位性が見込まれるか
・体制および技術的能力はあるか

事業化面
・事業を遂行する体制があり、財務状況に問題ないか。金融機関から資金調達はできるか
・市場ニーズがある計画か
・価格・性能が優位性・収益性があるもので、遂行方法や実施スケジュールは妥当か
・事業の費用対効果は高いか

政策面
・国の方針と整合性を持ち、地域経済と雇用の支援につながることが期待できるか
・中小企業の競争力強化につながる経営資源の蓄積ができるか


事業化面で挙げられた財務状況については、2期連続赤字の企業や債務超過の企業については、採択されるのが難しいと言われています。

このように、審査項目と照らし合わせるとものづくり補助金の応募に適していない場合もあります。



審査項目の要件である「革新性」はどう判断する?

前の項目で紹介したものづくり補助金の審査項目にある「製品や技術、サービスは革新的な開発」については、多くの応募企業が頭を悩ませるポイントです。

これは、応募にあたっての重要な要件の一つといえるでしょう。

ただ、この革新性については、これまで誰もやってこなかったようなすごいことを成し遂げる必要はありません。 中小企業庁の担当者インタビューによると、革新性は他社や業界との相対的な視点から示されるべきとされています。そのうえで、当社比での革新では、革新性があるとは認められませんが地域の先進事例や業種内の先進事例にあたれば問題ない旨が説明されています。

つまり、他地域や他業種で既に取り入れられている取り組みであっても、地域や業種内に導入されていない場合であれば、革新性と認められるということです。

自社の計画に「革新性」があるか否かについては、この観点から確認をしてみましょう。



併せて押さえておきたい「加点項目」もある

ここまでは自社の採択可能性があるか否かを判断するための要件として、公募要領の応募資格や審査項目の内容を説明してきました。

ものづくり補助金には審査項目に加えて「加点項目」があり、この要件を満たしていればさらに採択の可能性はあがります。

弊社がサポートさせていただくことが多い食品製造業は、商品単価が低いうえ、BtoC向けの計画となるとニーズの立証が難しいため、投資効率の面や収益性の面で採択されるか否かのボーダーライン上での戦いになりそうだと感じることも少なくありません。

そうした場合は、以下の要件を満たし、加点をできると採択のボーダーラインの争いから頭一つ出ることができるので採択に向けての大きな安心材料になります。

以下の点については、自社で実施ができないかを一度は検討してみるべきでしょう。

・経営力向上計画の認定を受けていること(申請中も可)
・経営革新計画の承認を受けていること(申請中も可)
・地域牽引事業計画の承認を受けていること
・「総賃金年率2%賃上げ+事業場内最低賃金+60円の水準に達する計画を有し、従業員に表明」または「総賃金年率3%賃上げ+事業場内最低賃金+90円の水準に達する計画を有し、従業員に表明」していること
・公募開始1年前から公募までにクラウドファンでイングを行い、目標金額もしくは100万円以上を集めること


ものづくり補助金の要件はどう考えればよい?

ここまで述べてきたことから、ものづくり補助金への公募を検討する際に確認すべき要件は非常に多岐にわたることが分かります。

採択率が50%を超えることもあり、幅広い業種の企業が応募できることから、人気の補助金ではありますが、要件を満たせば支給されるわけではありません。準備にもそれなりの労力を要することから、応募するか否かの判断は慎重に行うべきでしょう。

自社は応募すれば採択される可能性はあるか否かについては、よく事前に要件を理解したうえで整理し、そのうえでものづくり補助金に挑むべきでしょう。



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冷凍技術への知見に基づき、さまざまな食品製造業をはじめとする企業の皆様にビジネスコンサルティングを行うとともに、冷凍設備の導入支援とものづくり補助金の応募支援を行っています。 自社がものづくり補助金の応募要件に適っているか否かをご判断されたい、というご相談も承ります。

2020年の申請をご希望の方に向け、個別相談・勉強会・セミナーを予定していますので、ご興味のある方はぜひご参加ください。


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西川剛史

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当ページの見解は、あくまで当社の経験に基づいたもので審査等への影響を確約するものではありません。必ず公募要領など正式な情報をご参照ください。この情報に基づいて不利益を被った場合も、当社は責任を負いかねます。

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【ものづくり補助金】採択事例の入手方法・採択可能性の考え方

ものづくり補助金のご相談をうけていると「参考にしたいので、他社事例がほしい」という声をよく伺います。採択事例については、毎回、各都道府県の中小企業団体中央会が全国の採択結果をPDFで発表しています。本記事ではそのPDFはどうすれば手に入るのか、その結果をどう参考にするか、もっと詳細な情報が欲しい場合にはどうするべきかなど、採択事例に関するさまざまなトピックをご紹介していきます。

ものづくり補助金の採択事例は、さまざまな形態のものを入手することができます。
自身が参考としたい情報に合わせて、参照してみましょう。



1.網羅性が高い「採択案件一覧」


一番網羅性が高いものは、中小企業庁が発表する採択一覧でしょう。毎回、採択決定の際に公開され、多くの企業は事務局からの採択通知の連絡が来る前にこの一覧から自社の採択の可否を確認します。



リンク:平成30年度補正「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」採択案件一覧 (PDF形式)



PDFに全採択案件の内容がまとめられていますので、自身の申請に近い内容が採択されていないか見てみましょう。

まったく同じような案件が既に採択されていたとしても問題ありません。
ものづくり補助金で求められる革新性とは、地域や商圏の中で先進的な取り組みで、競合他社と差別化できる程度のものです。

たとえば、東京で既に普及している技術やサービスでも、事業を展開している地域に普及していないものであれば「革新的」だと判断されることもあります。



一方、この一覧のデメリットは申請者が書いた100字程度の事業の概要しか読めないところです。



概要からは、どのポイントが審査員に評価されているかを推し計ることはできません。そのため、この一覧に掲載されているテーマがそのまま「採択されやすい案件だ」と判断することは危険だといえます。



2.写真や詳しい内容を参照できる「もの補助成果事例検索」


ものづくり補助金の事務局を担う全国中小企業団体中央会は、都道府県地域事務局が収集した成果調査事例集を刊行しています。その過去データを検索できるのが「もの補助成果事例集」です。



リンク: 全国中小企業団体中央会「もの補助成果事例検索」



事例集では製造現場の写真や、詳しい背景や目的の文章、実施内容や成果、今後の展望について確認することができます。
採択案件一覧に比べテキスト量や写真があるので、採択される企業のイメージはつきやすいのが特徴です。



しかし、ものづくり補助金のポイントとなる「革新性」はどこか、どこが評価されたポイントなのかについての明示はありません。
こちらもあくまで、大まかな参考程度にすべきでしょう。



3. 役立つのは口頭で伝えられる事例


ここまで、公募事務局が発表している事例について紹介しましたが、これらの事例は公募するか否かの判断をしたり、自社の事業計画書や申請書の記入内容の参考にしたりするには情報が足りません。
※詳しい事業計画書の書き方については過去記事「【ものづくり補助金】事業計画書 書き方のポイント解説」をご覧ください



どうすれば有用な情報が手に入るのでしょうか。



詳しい他社事例については、守秘義務があるため情報を開示してもらえることは稀です。
そのため、有用な情報は、ものづくり補助金の公募説明会での質問時間や、商工会議所の相談窓口、認定支援機関や外部コンサルタントと相談しながら得ていくしかありません。



相談を受ける担当者は他社事例をよく知っていますので、自社の計画が採択される見込みがあるか、どういった記入内容が適切かを他社事例と比較したうえでアドバイスしてくれるでしょう。口頭でなら、他社がどんな状況だったかを伏せるべきところは避けて伝えてくれるかもしれません。



他社事例が欲しいと思った場合は、まとまった書類などを探すのではなく、できる限りさまざまな人に相談してみるほうがよいでしょう。



4.採択事業のうち急速冷凍機を導入した企業の事例はどれくらいある?


平成30年補正の一次公募結果から推測すると、採択事業7,468者のうち、44者がなんらかの冷凍機を購入したとみられる企業でした。



冷凍機を導入したとみられる案件

3D急速冷却冷凍装置導入による計画生産の実現と人員不足の解消
居酒屋メニューを「手軽・安全・美味しく」提供するための冷凍食品開発
安全安心とおいしさを、手から手へ伝える冷凍おむすびの開発
急速凍結システムを導入した解凍生シラウオ・ワカサギの通年販売
冷凍うどんの内製化で実現する生産性向上と深谷うどんブランド
急速冷凍・真空包装技術による冷凍ケーキの品質の維持向上と新商品分野への参入
急速冷凍技術の活用でサクサク天ぷら&新鮮マグロ寿司の会席料理を量産
魚の美味しさそのまま!常識を覆すドリップの出ない「冷凍刺身製品」開発
“ホワイトデーの主役”マカロンの欠品を打開!新設備導入による冷凍できるマカロンの高品質量産
高品質寿司提供に向けた仕込み時間削減を叶える急速凍結機の導入
脱塩機と急速冷凍技術を活用した高品質でヘルシーな和食料理の開発
急速冷凍技術を活用した冷凍パン提供による成長性・生産性向上策
魚の旨味・見た目を最大限に高める冷凍保存の安定提供体制の確立
急速冷凍機器導入による品質の向上および顧客ニーズ対応に向けた販路拡大計画
シフォンケーキにおける急速冷凍技術の確立による大量生産体制の構築
鱒と酢飯の絶妙な食味食感を実現した冷凍鱒ずしの商品化による新たな販路開拓
最新冷凍技術と独自解凍技術を活用した昔ながらのこだわりの棒鮨の製造
冷凍パンの製造における商品高付加価値化と生産性向上化事業
急速冷凍技術と能登の食材を用いたスイーツアイスパンの開発
連続焼成機及び瞬間冷凍機の導入によるHACCP対応の「元祖焼き鯖寿司」専用ラインの構築
急速冷凍を用いた安全な食材の生産体制を構築し、顧客満足度を高める
次世代急速凍結機と多品種小ロット製品包装機導入による経営力向上計画
急速冷凍による、のどぐろ等の地魚の高付加価値の製品開発と大都市への販売促進
急速冷凍技術を活かした高付加価値製品の製造
急速冷凍機導入によるナチュラルチーズの生産性向上
規格外のあなごを有効活用するための急速冷凍設備の導入
急速冷凍技術と唐戸仲卸の強みを活かした冷凍持ち帰り寿司の開発、販売
氷結晶を小さく抑えることによる冷凍食品の品質向上と生産性向上を目的とした冷凍能力の高い凍結設備の開発
食品の内部まで均一に0℃に維持する予備冷却技術を活用した、生食用冷凍魚介品の事業化
寒メジカを原料とした高品質「宗田節」の安定供給を目的とした冷凍設備導入
高級冷凍食品における冷凍工程の改善で生産効率アップへの体制構築
急速冷凍技術活用で、骨抜き加工後の魚の再凍結による品質劣化を防止
最新冷凍技術の導入による市場ニーズへの対応力強化と生産性向上
最新設備の機械化による冷凍惣菜製品を高品質化、生産能力向上の実現
冷凍いちごや加工品の新商品化による売上拡大
超低温凍結庫導入による平戸産魚の販路拡大
冷凍野菜の「カット~個包装」迄、一貫機械化を行ない収益拡大を図る
業務用冷蔵、冷凍設備を導入し廃鶏肉の加工及び販売の拡大と収益性の向上
高性能電気オーブン、急速凍結庫導入による健康志向の冷凍パンの技術確立と拡販
大分ブランドの椎茸のうまみをぎゅっと閉じ込めた利便性の高い冷凍椎茸の販売計画
セントラルキッチンの新凍結技術導入による品質向上プロジェクト
新設冷凍設備建設による物流の効率化
新機械導入による急速冷凍じゅーしぃおにぎりの増産体制構築
リキッド凍結技術の導入による食材・加工食品の海外・県外展開

「平成30年度補正 ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金 1次公募 採択案件一覧(7,468者)」より作成



食品の冷凍は、原材料や完成品の長期保管を可能にし、作業時間の調整に使えるため、業務の改善にアピールしやすい要素です。
上記事例にも「計画生産の実現と人員不足の解消」「仕込み時間削減」「成長性・生産性向上」などの記載が盛り込まれているものが多くあります。



自身の商圏となる地域や業界で、一般的ではない手法、つまり「革新的な方法」を考え、その達成のために急速冷凍機を活用できるのであれば、採択される可能性は高くなるでしょう。



5.既に似た事例がある場合は「革新性」が認められない?


自分が実行しようとしていた計画が、既に採択事例があった場合はどうでしょうか。他社の類似案件なので「革新性」がないと判断されてしまうのでしょうか。



上で述べたように、ものづくり補助金の「革新性」は自身の商圏となる地域や業界で一般的ではない手法を導入する場合でも認められます。これは、公募要領には書かれていませんが、中小企業庁の担当者インタビュー記事に記載されていた内容ですので、判断基準にしてよいと考えられます(参照:ミラサポ「注目 補助金申請のポイント!」)。



同様の取り組みが他県で実施されていたとしても、自身の競合他社で一般的でなく、その取り組みを取り入れることで競争力が上がるのであれば十分に革新的だと見なされる可能性があります。



その場合は、競合他社はどのような状況で、なぜその取り組みが一般的でないかを事業計画書で論理的に説明しましょう。機材を購入するだけで他社が差別化を解消できるような場合は革新性が不十分だとみなされる場合もありますので、他社が容易に模倣できないような技術や仕組みを合わせた計画とすればよりよいでしょう。



6.採択事例と同様の取り組みならば、ほぼ採択されるのか?


「採択された事例と同様の取り組みであれば自社も採択されるのか」とご質問をいただくこともありますが、一概にそうではありません。



ものづくり補助金の採択は、予算額がまずあり、そこから補助金審査や交付などのための経費が引かれ、そこから給付金額が定まり、その額に応じて採択件数が決まります。



そのため、予算の大小や応募総数によって採択の難易度が毎年・毎回変わります。



ここからは推測の域を出ませんが、審査が行われる地域によって採択される難易度に差があるという説もあります。一般的に考えても、都市部においては競合となる企業が多くありますので、革新性を証明することが難しいことは容易に想像がつきます。もし、自社の立地が都市部である場合は、それなり練った計画でないと採択が難しくなると考えるべきでしょう。



似た事例があるからといって、安易に採択されると考えるのは避け、審査員によりアピールできるような計画を立てていく必要があるのです。



7.まとめ:上手なものづくり補助金採択事例の使い方は?


ものづくり補助金の採択事例において、手に入る情報はさほど多くありません。多くの方が求める詳細な書き方や「革新性」のある取り組みの詳細については、公式の手段で手に入れることは難しいでしょう。

その代わり、情報が少ない採択事例から計画のレベル感や温度感をなんとなく推測することならできます。採択一覧を眺めて「自社でも応募できそうだな」と考えたならば、付き合いのある金融機関や商工会議所や会計事務所などにまず相談してみましょう。うまくいけば、担当者の知っている他社事例について、口頭で話が聞けるかもしれません。

詳しい事業計画書の書き方が知りたい場合は、有料で支援を行うコンサルタントがセミナーを行っていたり、都道府県によっては記入例を配布していたりすることもあります。このような情報を集めて、自分なりの答えを見つけてみましょう。



8.株式会社えだまめの申請書作成支援・セミナーのご案内

株式会社えだまめでは、食品関連企業の皆様の冷凍分野へのチャレンジを応援するために、ものづくり補助金申請書の作成支援を行っています。

冷凍技術に関する幅広い知識に基づいたビジネスコンサルティングの知見により、冷凍関連機材導入による生産性向上を実現するとともに、弊社自身がものづくり補助金に申請した際の採択事例や他社への支援実績にもとづいた具体的なアドバイスを実施いたします。

2020年の申請に向けてご準備をされる皆様のために、個別相談・勉強会・セミナーを実施していますので、ご興味のある方はぜひお問合せください。


株式会社えだまめのものづくり補助金サポートの詳細はこちら



ものづくり補助金についてのご相談

<お知らせ>
新型コロナウィルス流行をうけて、このたび対面での「ものづくり補助金セミナー」の開催を中止いたしました。ご相談は個別対応(無料)にて承っておりますので、お手数ですが下記フォームよりご連絡をお願いいたします。

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<ご相談に対応する専門家紹介>

中小企業診断士
白川淳一

合同会社はじまりビジネスパートナーズ共同代表。食品メーカー、広告代理店を経て現職。食品企業に対する営業・開発・製造コンサルティング、HACCPなどの生産管理に関する支援、マーケティングリサーチなどに効果的なデータ分析などを得意とする。

中小企業診断士
伊藤洋介

合同会社はじまりビジネスパートナーズパートナーチーフコンサルティング。食品メーカー勤務を経て、はじまりビジネスパートナーズに参画。新規事業の相談や財務分析、財務シミュレーションなどで中小企業の支援を行う。


冷凍専門家
西川剛史

株式会社えだまめ執行役員。大手冷凍食品メーカーにて現場管理業務(工場)や生産管理業務(本社)を経て、冷凍食品宅配事業に転職。冷凍食品の商品開発に携わる。現職では冷凍技術コンサルティングを行っている。

弊社が申請した際の採択事例の詳細が知りたい、申請書類を見てみたい!という方は、ぜひご相談の際にお申しつけください。



当ページの見解は、あくまで当社の経験に基づいたもので審査等への影響を確約するものではありません。必ず公募要領など正式な情報をご参照ください。この情報に基づいて不利益を被った場合も、当社は責任を負いかねます。

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【ものづくり補助金】事業計画書 書き方のポイント解説

ものづくり補助金申請書の大部分を占める事業計画書。さまざまな項目について簡潔にわかりやすくまとめる必要がある難度の高い作業です。本ページではこれから事業計画書を作成する方のために、株式会社えだまめの自社での応募経験や支援実績から主に食品事業者を念頭に置いた書き方のポイントを解説します。

 
 
ものづくり補助金の事業計画を書く際には、平易で簡潔に、数字の根拠をもって、図表をふんだんに使い、該当事業が収益を上げることをわかりやすく説明すべしと言われます。
 
ここまでであれば、ある程度書類作成やパワーポイント制作に慣れている方であれば、必要項目を埋めれば作れるだろうとお思いになるかもしれません。
 
しかし、作り上げた事業計画書を支援機関やコンサルタントに見せてみると、猛烈なダメ出しが返ってきます。ものづくり補助金の審査をするのは中小企業診断士を中心とした外部有識者。その有識者の年齢は高齢の方から若い方までバラバラです。つまり、中小企業診断士の業界特有のロジックに対応し、高齢士業の方が審査にあたった場合の配慮なくして合格点を獲得はできないということです。
 
本記事では、当社が書類作成において実際に関係者から受けた指摘の内容も参考にしながら「採択されるものづくり補助金事業計画書」に近づくための書き方について解説していきます。
 
 
ものづくり補助金の概要や申請書の入手方法、書き方がわからないときの対処方法、相談先などについてはこちらの記事をご覧ください。
記事リンク:2020年【ものづくり補助金】申請書の入手方法・書き方
 
 

目次
 
1.書き方のポイント
 ①図表をふんだんに使用する
 ②数値を使って客観的・定量的な内容に仕上げる
 ②若年層・女性特有の商品・サービスには丁寧な解説をつける
 
2.各項目の書き方
 ①今までの自社での取り組みの経緯・内容の書き方
 ②補助事業で機械装置等を取得しなければならない必要性の書き方
 ③課題解決のために不可欠な工程ごとの開発内容・材料・機械装置等の書き方
 ④具体的な目標及びその具体的な達成手段の書き方
 ⑤スケジュール(機械装置等の取得時期、技術の導入時期など)の書き方
 ⑥事業計画と法律・ガイドラインの関連性の書き方
 ⑦他社との差別化・競争力強化のための方法や仕組みの書き方
 ⑧実施体制の書き方
 ⑨ユーザー、マーケット、市場規模の書き方
 ⑩成果事業化見込みの書き方
 
3.まとめ
 
4.株式会社えだまめの申請書作成支援・セミナーのご案内
 

 
 

1.書き方のポイント


 

①図表をふんだんに使用する

ものづくり補助金の審査においては、審査員は数多くの案件をかけ持つため、審査時間は数十分程度しかかけられないと言われています。審査書類はワード出力で10枚程度。各書類にはびっしり情報が入っており、読み解くのは大変です。
 
さらに申請される事業は多岐にわたるため、審査員は申請者と違ってその分野に通じているわけではありません。内容が複雑であれば理解は困難を極めます。
 
そのため、事業計画書にはふんだんに写真や図、表を挿入することで審査員の理解を助ける必要があります。食品分野であれば、商品である食品、店舗や売り場、製造工場の写真があればイメージがつきやすくなります。
 
文章で説明している箇所についても、可能な限り概念図で示したほうがよいと言われます。
 
以前、自社の申請をする際に「文章のほうが簡潔にできるから」と文章と箇条書きで作成した箇所についても「図で示してください」と注意されたことがありました。あくまで指摘をした方の私見ではありますが、審査員は多くの書類に目を通すため、あまり文章を読みたがらないそうです。
 
パワーポイントを作るつもりでまずは概念図、フロー図、比較表などをとにかく作ってみて、それに文章を添えるくらいのつもりで作成したほうがよいのかもしれません。

ただし、事業計画書はA4のフォーマットに入力します。図表を入れすぎると、ページ送りの関係上大きな空白ができてしまって目安のページ数の10ページを超えてしまいますので、図表の作りすぎにも注意が必要です。
 
 

②数値を使って客観的・定量的な内容に仕上げる

ものづくり補助金の事業計画は3~5年の事業計画で「付加価値額が年3%以上向上、給与支給総額が年+1.5%以上向上、事業場内最低賃金が地域別最低賃金より30円以上高い」を達成するものではなければなりません。この数値は公募における要件にもなっています。審査員は事業計画について、この数値が実現可能性かという視点で事業計画の数値を見ています。
 
ものづくり補助金の主体となっている中小企業庁の示す付加価値額とは、「 営業純利益(営業利益-支払利息等)+給与総額{役員給与+従業員給与(含む賞与)}+福利厚生費+動産・不動産賃借料+支払利息等+租税公課」のことを指します。要は雇用や設備投資を増やすことがプラスに評価されるということです。
そのうえで計上利益を増やしていく計画を作ることが必要なのです。
 
そのため、食品製造業であれば、以下のような指標を用いつつ、補助金を使って設備投資をすることで「売上高を●円増やす」「雇用を●人増やす」ということを主張していくとよいでしょう。
 

【数値の例】
・商品の販売価格
・材料費の●%減
・効率性●%アップ
・製造量の●%アップ
・歩留まりの●%減少
・付加価値による単価の●円上昇
・販売量の●個増加(設備投資を実現することで既に引き合いがあることを示す)

 
 

③若年層・女性特有の商品・サービスには丁寧な解説をつける

食品関連の事業でものづくり補助金に応募する場合は、新たに開拓する市場として若者や女性をターゲットにすることも多いかと思います。その場合は、審査員に「本当にこの商品やこのサービスは売れるの?」とニーズに対する疑問を持たせないようにする工夫が必要です。
 
以前弊社でも、女性向けの商品について事業計画書を作成したところ、男性の中小企業診断士から「本当にこれは需要があるのですか?」と聞かれたことがありました。商品は世の成人女性であればほぼすべての方が認知しているようなグッズだったのですが、男性は普段使わないものなので、その方はまったくご存知でなかったようです。
 
結果、弊社では該当商品についてのアンケート結果を引用したり、使用シーンについての解説を付けたりすることで、ニーズについての説得力を担保しました。とはいっても、文章を長くしないという観点から、長々と説明することもできません。簡潔にその必要性が分かる程度の加筆で必要性を証明するようにしましょう。
 
審査員となる中小企業士の方々は約97%が男性で、約85%が40代以上です。60代以上の方も約30%いらっしゃいます(中小企業診断協会アンケートより)。若者に親和性がある文化や最新テクノロジー、女性が主に購買する商品やサービスについて、親しんでいない方も多くいらっしゃるでしょう。
 
そのような方々が審査するということを念頭において、説明文が不親切になっていないか検証することが必要です。
 
 

2.各項目の書き方


 

2020年のものづくり補助金公募要領では、以下の「その1」~「その3」までの資料を作成し、PDF形式のファイルを添付するように求めています。

・その1:補助事業の具体的取組内容
・その2:将来の展望(事業化に向けて想定している市場及び期待される効果)
・その3:会社全体の事業計画

公募要領の簡略化で詳細は省かれてしまいましたが、書くべき内容はほぼ2019年以前の公募で指定されていた内容と同様でよいと思われます。
2019年のものづくり補助金公募要領で求められていた記載内容は以下のとおりです。
 

・今までの自社での取り組みの経緯・内容
・補助事業で機械装置等を取得しなければならない必要性
・課題解決のために不可欠な工程ごとの開発内容・材料・機械装置等
・具体的な目標及びその具体的な達成手段
・スケジュール(機械装置等の取得時期、技術の導入時期など)
・事業計画と法律・ガイドラインの関連性
・他社との差別化・競争力強化のための方法や仕組み
・実施体制
・ユーザー、マーケット、市場規模
・成果事業化見込み

 
ここでは各項目についてどのような内容を書くべきか、一つずつ解説していきます。
 

①今までの自社での取り組みの経緯・内容の書き方

この項目では自社の業態や特色、強みや現状を審査員に知ってもらう必要があります。直接的には評価につながりにくい項目ではありますが、審査員はこの内容を踏まえて事業計画書全体を評価するということは忘れてはなりません。
 
この後の記載内容をよく理解してもらうために、簡潔に、具体的に説明しましょう。
また、可能ならば自社の施設や売り場、商品などの写真も使って、審査員が業務についてイメージをしやすいようにしましょう。
 

【書くべき項目の例】
・会社の来歴(創業年、経営者の変遷、事業所や支店の立地、創業からこれまでの経緯)
・経営状況(売上、経常利益、経営状況についての補足)
・社内体制(従業員数と雇用形態、その大まかな配置)
・自社の強みとなる技術や看板商品など
・顧客や取引先の特徴

 
また、審査においては地域経済と雇用の支援につながることが重視されていますので、地域とつながりが深い事業の場合はその旨もしっかり説明しておきましょう。
 
 

②補助事業で機械装置等を取得しなければならない必要性の書き方

このポイントで求められているものは、自社が抱える課題とその解決方法、そして解決のために用いる導入設備の紹介です。
 
基本的には「この課題を革新的な手法で解決するためにはこの機械装置が不可欠である」という文脈で説明しましょう。
 
たとえば、食品製造における冷凍関連設備の導入で典型的なものは以下のとおりです。
 

【課題】
取引先から月ごとのまとまった量の納品を要望されているが、実現するには通年において安定した価格・品質で特定の原料の調達を達成する必要がある。
 
【解決手法】
原料を急速冷凍することにより、通年で品質と価格が安定した原料調達を可能にする。これにより自社の強みを生かした商品の通年提供を可能にする。
 
【解決手法についての技術的課題】
原料〇〇の特性を損なわないためには、□□の手法を用いての冷凍が必要であり、この手法は商品△△を販売するこの商圏では一般的ではない。この手法により原料〇〇の保管と商品△△の大量生産が実現すれば、自社の〇〇加工の技術を安定して提供し、現在の顧客のニーズを満たすことなるうえ、他社との差別化が可能になるため、より一層の新規顧客獲得も実現することになる。
 
【導入設備】
上記の冷凍手法を実現するためには、この特性をもつ冷凍機材が必要であり、☆☆の理由からこの機材が適当であると考える。

 
 

③課題解決のために不可欠な工程ごとの開発内容・材料・機械装置等の書き方

このポイントでは、課題解決を行う工程について具体的に説明していく必要があります。食品製造業であれば、課題を解決したい製造工程について詳しく説明をしていきましょう。
 
その際の表現方法についてですが、製造工程はできる限り図で表現します。
 
製造工程や製造技術についての詳細は、分野外の人にはわかりにくいものです。また、文章で詳細に表現すると膨大な量になりがちです。
 
フロー図や、工場内部の導線図などを用いて、導入設備を使うポイントや設置場所などを具体的にかつわかりやすく説明し、実現性や革新性に説得力をもたせましょう。
 

 

④具体的な目標及びその具体的な達成手段の書き方

審査員やものづくり補助金の事務局に課題の解決をアピールするのであれば、後日評価を行う担当者が「課題の解決が達成した」と判断を行う基準をわかりやすく示さなければなりません。
 
この基準についてはできる限り数値で示すようにしましょう。
 

【目標の例】
・原料仕入れ量●%アップ
・生産量●%アップ
・作業時間●%減少
・賞味期間の●か月伸長

 
また、目標の数値を設定した際には、どう検証するかを念頭に置くことが必要です。検証方法について、一般的にわかりにくいと感じられる場合は説明を添えましょう。
 
この目標についての説明は、「課題」「解決策」「導入機材」「目標・効果」や「設備」「期待効果」「目標」「検証方法」などの軸で表に整理し、一目でわかりやすいように示すとよいでしょう。
 
なお、目標の設定において「人件費の削減」を掲げるのは避けましょう。ものづくり補助金の審査においては地域経済と雇用の支援につながることが重視されています。人件費の削減はその点から逆行することになってしまいます。むしろ、需要を増やすことで雇用を増やしていくことを目標に掲げるとよいでしょう。
 
 

⑤スケジュール(機械装置等の取得時期、技術の導入時期など)の書き方

スケジュールについては、長々と説明する必要はありません。エクセルでプロジェクトスケジュール表を作成し、事業計画書に添付しましょう。
 
事業実施期間に必要な工程がすべて完了するスケジュールになっているかが確認されますので、重要工程を書き出して期間内に完了するようにしてください。
 
プロジェクトスケジュール表のイメージ

 

⑥事業計画と法律・ガイドラインの関連性の書き方

この点に関しては、食品製造業で冷凍関連設備を導入する場合であれば、中小ものづくり高度化法の「4 製造環境に係る技術」「11バイオに係る技術」のいずれかにあてはまることがほとんどかと思います。
 

【書き出しの例】
中小ものづくり高度化法12分野との関連性
本事業の新技術導入による取り組みは、特定ものづくり基盤技術の中で「4 製造環境に係る技術」に該当する。具体的には以下のような高度化に取り組む。

 
書き方がわからない方は、上記のテンプレートで書き出し(「」内は該当するものに差し替えます)、以下のポイントについて自社の課題解決手法に関連する項目を選び出して、説明しましょう。
 

【食品分野に特有の課題及びニーズと高度化目標】
・最適な流通手法の確立
・最適な保存方法の確立
・高品質・高付加価値の付与
・生産から販売に至る当該技術の向上
※上記は「4 製造環境に係る技術」に関するものです

 
中小ものづくり高度化法の詳細については、以下のリンクをご参照ください。
 
中小企業の特定ものづくり基盤技術の高度化に関する指針
 
 

⑦他社との差別化・競争力強化のための方法や仕組みの書き方

この点は書き手の力量が試されるところかと思います。統計や資料をできる限り引用して、可能ならば数値を用いて、課題解決をすることによって差別化や競争力強化ができることを証明していきましょう。
 
食品製造業であれば、切り口の一例として以下のようなものが考えられます。
・価格面
・品質面
・納期
・賞味期限
・衛生管理
・独自の製法
・使用原料
 
他社はどういった現状であるか、自社で取り組む手法はいかに模倣しづらいかなど、自社の強みとも関連させつつ端的に紹介しましょう。
 
ここでも、取り組みの座組や連携体制、技術の活かし方などについて図表で示すことができればわかりやすくなります。
 

⑧実施体制の書き方

課題解決手法を実施するための社内体制について説明する項目です。このポイントについては、プロジェクト体制図で示すことで端的に、人員が十分に確保できていることや、社内の連携がスムーズに実施できることを示しましょう。
 
図の下部には担当者に十分なスキルがあることを示すために、要点となる担当社員については社歴やスキル、これまでの担当業務について簡単な解説をつけましょう。
 
プロジェクト体制図のイメージ

 
 

⑨ユーザー、マーケット、市場規模の書き方

「⑦他社との差別化・競争力強化のための方法や仕組み」と同様、決まった書き方はありません。具体的には自社の取引先やユーザーについて、全体像としてはマーケット、市場規模について、統計や資料を用いて記載していきます。
 
取り扱う商材や業界の統計資料がない場合は、地域の店舗数などをGoogle検索や電話帳を使って数えてもよいかもしれません。マーケットの証明が必要な場合は、業界誌の記事やSNSでのユーザーの声を引用してもよいでしょう。
 
また、この点についても、市場やマーケットについて図示が可能であればわかりやすくなります。
 
審査員は課題の解決によって得た結果について、ニーズがあるのかを厳しくチェックしています。どんな素晴らしい手法を用いたところで、その内容にニーズがなければ事業は失敗となり、投資が回収できないからです。
 
 

⑩成果事業化見込みの書き方

この点に関しては、計画を遂行した結果もたらされる成果は何か、それを達成する目標の時期はいつか、売上規模はどれくらいになるか、販売する商品の価格はいくらにする予定かなどを詳細に説明していきます。
 
これは、別箇所で記載する「会社全体の事業計画」(5年後まで)の売上高、営業利益、営業外費用、人件費、減価償却費に連動していなければなりません。
 
「〇年後には商品〇個の生産を達成する」「〇年後には従業員〇人の新規雇用を実現する」「〇年後には〇〇の地に新規店舗を設立する」など、課題解決によって得られる成果はさまざまあるかと思います。その点を具体的に示すことで、事業の実現可能性を示していきましょう。
 
 

3.まとめ

以上、ものづくり補助金の申請書である事業計画書のおさえるべきトピックについて、書き方のポイントや書くべき内容について解説してきました。
あくまで上記は書き方の一つであって、業種や事業の特性に沿って効果的な書き方はさまざまあるはずです。自分の事業や計画を魅力的に、説得力をもって説明するために申請者各自が工夫していくことが必要なことは言うまでもありません。
 
また、上記はあくまで書き始める際の書き方のヒントであり、審査を有利に進めるための方法ではないことにもご留意ください。最も重要なのは事業の中身です。
 
課題解決の手法に革新性があること、その手法によって生産性が向上すること、その課題解決にニーズがあることが最も重要です。
 
書き方はあくまで、その証明をわかりやすく伝えるための手法です。
 
せっかくの計画が書き方の問題で審査員に誤解されることがないよう、最低限のポイントはおさえておく必要があるのです。
 
 

4.株式会社えだまめの申請書作成支援・セミナーのご案内

 
株式会社えだまめでは、食品関連企業の皆様の冷凍分野へのチャレンジを応援するために、ものづくり補助金申請書の作成支援を行っています。
 
冷凍技術に関する幅広い知識に基づいたビジネスコンサルティングの知見により、冷凍関連機材導入による生産性向上を実現するとともに、その内容を落とし込んだ事業計画作成を可能にします。
 
事業計画書における市況やマーケティングリサーチ、他社との差別化についての解説文もお任せください。
 
2020年の申請に向け、個別相談・勉強会・セミナーを予定していますので、ご興味のある方はぜひお問合せください。
 

株式会社えだまめのものづくり補助金サポートについて
記事リンク:生産者・食品事業者のための「ものづくり補助金」サポート2020
 



ものづくり補助金についてのご相談

<お知らせ>
これまで「ものづくり補助金セミナー」を実施しておりましたが、新型コロナウィルス流行をうけて中止しております。ものづくり補助金申請についてのご相談については、個別のお問い合わせに応じて承ります(※相談無料)。制度概要のご説明、ご質問への回答などをご希望の方はお手数ではございますが、下記フォームよりご連絡をお願いいたします


個別相談(無料)
https://form.run/@monohojyo-consultation


 
<ご相談に対応する専門家紹介>

中小企業診断士
白川淳一

合同会社はじまりビジネスパートナーズ共同代表。食品メーカー、広告代理店を経て現職。食品企業に対する営業・開発・製造コンサルティング、HACCPなどの生産管理に関する支援、マーケティングリサーチなどに効果的なデータ分析などを得意とする。
 
 

中小企業診断士
伊藤洋介

合同会社はじまりビジネスパートナーズパートナーチーフコンサルティング。食品メーカー勤務を経て、はじまりビジネスパートナーズに参画。新規事業の相談や財務分析、財務シミュレーションなどで中小企業の支援を行う。
 
 

冷凍専門家
西川剛史

株式会社えだまめ執行役員。大手冷凍食品メーカーにて現場管理業務(工場)や生産管理業務(本社)を経て、冷凍食品宅配事業に転職。冷凍食品の商品開発に携わる。現職では冷凍技術コンサルティングを行っている。


当ページの見解は、あくまで当社の経験に基づいたもので審査等への影響を確約するものではありません。必ず公募要領など正式な情報をご参照ください。この情報に基づいて不利益を被った場合も、当社は責任を負いかねます。

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2020年【ものづくり補助金】申請書の入手方法・書き方

2020年に実施されるものづくり補助金(正式名称「令和元年度補正 ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」)。本ページでは、2020年のものづくり補助金の申請書や公募要領の入手方法、申請書の書き方について株式会社えだまめ自身の応募やクライアント支援の経験に基づいて解説します。申請のためには事業計画書を作成する必要があり、準備には時間を要します。ご検討中の方は早めに申請概要を把握するようにしましょう。

 
 
2020年のものづくり補助金は3月から公募が開始されました。2020年の申請書の入手方法や書き方について解説します。
 
また、この記事で解説しているのは、申請書の入手方法や記入内容です。
各項目の詳しい書き方については、以下の記事をご覧ください。
記事リンク:【ものづくり補助金】事業計画書 書き方のポイント解説
 
 

 
  

ものづくり補助金とは?


ものづくり補助金は、中小企業の設備投資などに対する補助金です。
 
申請するには、その設備投資が生産性向上となるような革新的な「サービス開発」「試作品開発」「生産プロセスの改善」に使われる必要があります。
 
補助が受けられるのは、設備投資の対象経費が1/2~3/4の割合で、最大1,000万円です※。

※特別枠A類型・小規模事業者は2/3、特別枠B・C類型は3/4の経費補助割合です
※特別枠は補助上限1,000万円に事業再開枠50万円(10/10補助)の上乗せが可能です
※補助対象は、機械装置費、技術導入費、運搬費、専門家経費、クラウド利用費などです

 
 

ものづくり補助金は2種類ある


ものづくり補助金は、当初予算で実施されるものと前年度の補正予算で実施されるものの2種類があります。
 
当初予算の補助金は、応募にあたって中小企業・小規模事業者等が連携する必要があり、1社のみでは応募することができません。
 
複数社で連携してプロジェクトをまとめ上げ、補助金に応募することにはかなりの困難が伴います。そのため、多くの企業が応募するのは、前年度の補正予算で実施されるほうの補助金です。一般的に「ものづくり補助金」と言った場合に指しているのは、補正のほうだと考えてよいでしょう。株式会社えだまめの応募・支援実績もすべて補正予算のほうです。

 

申請書や公募要領はどこでダウンロードできる?


ものづくり補助金の運営は、全国中小企業団体中央会が行っています。
公募要領や申請書である書式類は、各都道府県の中小企業団体中央会の「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」の特設ページに掲載されますので、チェックしてダウンロードをするようにしましょう。
  
ものづくり補助金を申請する際には、生産性を向上するための事業計画、導入する設備の効果、販売するモノ・サービスのマーケティング上の強み、販路、資金計画など幅広い事項について詳細に記載する必要があります。また、この記載内容の準備は通常自社だけでは完了しません。
 
設備販売を行う企業や、取引先、取引のある金融機関と相談を行ったうえで、できる限り早くから準備を進めていきましょう。
 
現在公募中の資料は以下より最新のものをご入手ください。
 
公募要領(全国中小企業団体中央会)

 
 

申請書の様式は?何を書けばよい?

ものづくり補助金は、令和元年度補正予算1次公募から補助金申請システムjGrants(Jグランツ)での申請になりました。
 
ものづくり補助金の申請書を作成する際に、記載の大きな比重を占めるのが「事業計画書」です。
 
事業計画には、応募者の概要など機械的に記入できる欄と、大きなフリースペースとなっている「事業の具体的な内容」の欄があります。
多くの応募者が労力をかけて準備するのは、この「事業の具体的な内容」の部分です。
 
応募を検討されている皆さんは、早めに記入内容の材料集めをして、作成に取り掛かりましょう。
 
公募要領で示されている「事業の具体的な内容」に記載すべき項目は以下のとおりです。
 

「事業の具合的な内容」で記載すべき内容

その1:具体的な取組内容
①本事業の目的・手段について以下を記載する
・今までの自社での取り組みの経緯・内容
・補助事業で機械装置等を取得しなければならない必要性
・課題解決のために不可欠な工程ごとの開発内容・材料・機械装置等
・具体的な目標及びその具体的な達成手段
・スケジュール(機械装置等の取得時期、技術の導入時期など)


②事業計画との関連性を説明する
<革新的サービスに応募する場合>
顧客等への役務提供を具体的に説明したうえで「中小サービス事業者の生産性向上のためのガイドライン」との関連性を説明する。
<ものづくり技術に応募する場合>
「中小ものづくり高度化法」の12分野との関連性を説明する。
 
③本事業による他社との差別化・競争力強化について方法や仕組み、実施体制など具体的に説明する
 
※専門家を活用して補助上限額の増額を希望する場合は、専門家の寄与について記載する
※共同申請の場合は、各事業者が設備投資を行う事業計画を記載する
 
 
その2:将来の展望
①具体的なユーザー、マーケット、市場規模などについて、価格的・性能的な優位性や収益性、現在の市場規模も踏まえて記載する
 
②成果事業化見込みについて、目標となる時期・売り上げ規模・量産化時の製品等の価格を用いて簡潔に記載する
 
 
その3:会社全体の事業計画
会社全体の事業計画表(別紙)の「付加価値額」「経常利益」などの算出について、算出根拠を明記する(別紙での提出も可)。
※3~5年計画で「付加価値額」年率3%及び「経常利益」年率1%の向上を達成する計画である根拠を具体的に記載する

 
 
また、上記の内容の記載については以下の点を満たす必要があります。
・必要に応じて図表や写真などを用いて具体的に説明する
・10.5pt以上の文字で、その1~その3あわせて10ページ程度におさめるようにする
 
記載項目が多岐にわたるだけに、図表や写真を盛り込みかつ端的にわかりやすく記載するのは、なかなかに大変です。
 
これを完成させ、公募締め切りまでに関係各所にスムーズに確認をとるためにも、「事業の具体的な取組内容」は公募開始前に作成を始めましょう。
 
 

自社だけでは申請書が書けない場合はどうするべきか


「自社では申請書である事業計画が作成できない」と考える方も多いと思います。実際に作成作業にとりかかってみると、ものづくり補助金の事業計画の作成で従うべき独特のルールや概念の捉え方、ポイントに苦しむ場合もあります。
 
自社の視点のみで作成するよりも、多くの案件を見てきた専門家や提携期間のアドバイスを受けたほうが、審査員からの減点を防ぎやすいことは言うまでもありません。
 
事業計画の作成においては、以下のような機関が力になってくれますので、相談をしてみてもよいでしょう。
 

各都道府県の中小企業団体中央会

通常では公募が始まる前後から、セミナーが開催されていましたが、今年は新型コロナウィルスの流行をうけてセミナーは実施されていません。電話で公募要領への対応方法などについて質問をすることはできます。
 

認定支援機関

ものづくり補助金を申請するには、2019年までは認定支援機関(国から認定を受けた金融機関、商工会議所・商工会、士業、コンサルタントなど)の確認を受け、認定支援機関確認書を取得しなければなりませんでした(2020年からは撤廃)。
事業計画を作成する前段階で不安がある場合は、まず認定支援機関に相談をしてみるとよいでしょう。申請に慣れた認定支援機関であればアドバイスを受けられるはずですので、悩んだ場合は自社と取引のある金融機関や会計事務所、付き合いのある商工会議所が認定支援機関かを確認してみましょう。
 

申請書作成支援を行うコンサルタント・中小企業診断士

「事業計画書を自分で書くことができない」という方の支援を行うために、有料で申請書の作成をサポートや作成代行の業務を担います。申請者の事業内容を詳細にヒアリングしたうえで、事業計画書を作成したり、事業計画そのものに対するアドバイスを行ったりします。
ものづくり補助金の事業内容は専門性が高い場合も多いため、支援を行うコンサルタントや中小企業診断士も得意不得意な分野あることが多く、支援を依頼する場合には、自社の特性に合った専門性をもつ支援者を探す必要があるでしょう。
 
 

申請の相談はいつからするのがよい?


「申請できるかどうかが分からないのに相談していいのかな?」と思われる方もいるかもしれません。しかし、補助金の応募を検討しているならば、今すぐに相談しましょう。
 
繰り返しますが、ものづくり補助金申請の準備には大変手間と時間がかかります。
 
まずは相談して、自社がものづくり補助金に応募できる要件に当てはまっているかを確認し、応募するためのステップを知り、すぐに準備を始める必要があります。
 
公募要領の要件に当てはまっている場合でも、審査項目に照らすと採択される見込みが著しく低い場合もあります。判断は早いほうが労力を省けますし、今後の応募を検討する場合でも早期に現状の改善に着手できるため、有利になります。
 
今年はコロナウィルス感染流行のため、各都道府県の中小企業団体中央会が主催するセミナーなどがありません。そのため、まずは認定支援機関である金融機関、商工会議所・商工会、士業、コンサルタントに相談してみるとよいでしょう。前年度までの経験をもとにアドバイスがもらえるはずです。
 
認定支援機関でなくとも、普段から取引や付き合いのある金融機関や士業、行政団体に聞けば適切な相談機関を紹介してもらえることもありますので、確認してみましょう。

 
 

株式会社えだまめの申請書作成支援のご案内

株式会社えだまめでは、食品関連企業の皆様の冷凍分野へのチャレンジを応援するために、ものづくり補助金申請書の作成支援を行っています。
 
冷凍技術に関する幅広い知識にもとづいたビジネスコンサルティングの知見により、冷凍関連機材導入による生産性向上を実現するとともに、その内容を反映した事業計画の作成をお手伝いいたします。
 
2020年の公募に挑む方に向けた、個別相談・勉強会・セミナーを予定していますので、ご興味のある方はぜひお問合せください。
 


 えだまめのものづくり補助金サポートについて
記事リンク:生産者・食品事業者のための「ものづくり補助金」サポート2020
 



ものづくり補助金についてのご相談

<お知らせ>
これまで「ものづくり補助金セミナー」を実施しておりましたが、新型コロナウィルス流行をうけて中止しております。ものづくり補助金申請についてのご相談については、個別のお問い合わせに応じて承ります(※相談無料)。制度概要のご説明、ご質問への回答などをご希望の方はお手数ではございますが、下記フォームよりご連絡をお願いいたします


個別相談(無料)
https://form.run/@monohojyo-consultation


 
<ご相談に対応する専門家紹介>

中小企業診断士
白川淳一

合同会社はじまりビジネスパートナーズ共同代表。食品メーカー、広告代理店を経て現職。食品企業に対する営業・開発・製造コンサルティング、HACCPなどの生産管理に関する支援、マーケティングリサーチなどに効果的なデータ分析などを得意とする。
 
 

中小企業診断士
伊藤洋介

合同会社はじまりビジネスパートナーズパートナーチーフコンサルティング。食品メーカー勤務を経て、はじまりビジネスパートナーズに参画。新規事業の相談や財務分析、財務シミュレーションなどで中小企業の支援を行う。
 
 

冷凍専門家
西川剛史

株式会社えだまめ執行役員。大手冷凍食品メーカーにて現場管理業務(工場)や生産管理業務(本社)を経て、冷凍食品宅配事業に転職。冷凍食品の商品開発に携わる。現職では冷凍技術コンサルティングを行っている。

 

当ページの見解は、あくまで当社の経験に基づいたもので審査等への影響を確約するものではありません。必ず公募要領など正式な情報をご参照ください。この情報に基づいて不利益を被った場合も、当社は責任を負いかねます。

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冷却温度帯

冷却温度帯(れいきゃくおんどたい)は、食品の品温を所定の温度に保つ流通の仕組みであるコールドチェーンにおいて設定されている温度帯のうちの一つです。
 
冷却温度帯は、10℃から水が凍りはじめる凍結点までの温度域のことで、食品は未凍結の状態です。野菜や果実、生鮮魚介類等の短期保存に適しています。
 
冷却温度帯において運ばれる食品の代表格は、コンビニエンスストアで取り扱われる、弁当やおにぎり、サラダなどの日配食品です。
また、10℃以下で保存が必要なチルド食品の流通も多くなっています。
 
ただし、冷却温度帯は微生物が増殖する可能性がある10℃以上の温度帯に近いので、調理や保存の際には、腐敗微生物による汚染のないクリーンな環境が必要となります。

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微生物

微生物(びせいぶつ)とは、菌類、細菌類、ウィルス類を総称です。
食品に付着したこれらの微生物が増殖することにより、微生物や微生物が生み出す毒性物質が原因で食中毒が起こります。また、食品中で微生物が増殖する際に食品の成分が分解されると腐敗が起こります。
 
微生物は、温度が下がるほど増殖しにくくなります。
そのため、業界の自主基準として、一般社団法人日本冷凍食品協会は品温がマイナス18℃以下となる環境での流通を定めています。国際的にも、マイナス18℃以下で流通・保管することが通常です。
 
食品衛生法では、冷凍食品の安全性の観点から、微生物が増殖できないとされる品温がマイナス15℃以下となる環境での流通を義務付けています。
 
冷凍食品については、食品衛生法により食品の安全の観点から微生物が増殖できないとされる品温がマイナス15℃以下となる環境での流通が義務付けられています。
 
ただし、温度を下げることで微生物の増殖は抑えられますが、死滅するわけではありません。冷凍された食品の温度が上がれば、微生物は再び増殖を開始します。食中毒や腐敗を予防するためには、冷凍前の食品は微生物増殖を抑えた状態で調理し、衛生的な環境で保存することが必要です。
 
 
【参照】
一般社団法人日本冷凍食品協会「認定基準」
(http://www.reishokukyo.or.jp/certification/standard/)

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食中毒

食中毒(しょくちゅうどく)とは、細菌やウイルス、化学物質、自然毒などに汚染された食品を体内に入れたことで起こる健康障害のことです。
食品衛生法58条では、「食品、添加物、器具若しくは容器包装に起因して中毒した患者若しくはその疑いのある者」を食中毒患者等と定義しています。
 
厚生労働省によると、食中毒の原因は、下記のようなものがあります。
・細菌   …  腸管出血性大腸菌、カンピロバクター、リステリア、黄色ブドウ球菌など
・ウイルス …  ノロウイルス、E型肝炎ウイルスなど
・自然毒  …  フグ、二枚貝、毒キノコ、アジサイなど
・化学物質 …  ヒスタミン、メタノール、ヒ素、鉛など
・寄生虫  …  アニサキス、クドアなど
 
食中毒予防の三大原則は、「つけない」「増やさない」「やっつける」だとされています。
「つけない」では、食材ごとの調理器具の使い分け、手の洗浄などが効果的です。
「増やさない」では、原因体の増殖を抑えるため、食材を冷蔵、冷凍することが必要です。
「やっつける」では、食材や調理器具の加熱処理によって、細菌やウイルスを死滅させることが効果的です。
 
上記の食中毒のうち、寄生虫のアニサキスはマイナス20℃以下で24時間以上(中心部まで)冷凍することで死滅させることができます。
ただし、食中毒の原因となる細菌については、マイナス18℃以下の低温で保存している間は活動が停止しますが、死滅するわけではありません。解凍とともに細菌は活動を開始します。
 
そもそも冷凍食品に細菌をつけないこと、解凍後は細菌がつかない、増えないうちに早めに消費することが大切です。
 
 
【参照】
厚生労働省 「食中毒」
(http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/)
 
政府広報オンライン「食中毒を防ぐ3つの原則・6つのポイント」
(http://www.gov-online.go.jp/featured/201106_02/index.html)
 
一般社団法人日本冷凍食品協会「冷凍食品Q&A|冷凍食品の基礎知識」
(http://www.reishokukyo.or.jp/frozen-foods/qanda/qanda1/)
 
東京都福祉保健局「アニサキス(Anisakis) 線虫類」
(http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/musi/01.html)

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賞味期限

賞味期限(しょうみきげん)は、スナック菓子、カップめん、チーズ、かんづめ、ペットボトル飲料など、品質の劣化が比較的遅い食品に対して、未開封のまま定められた保存方法をとった場合に、品質が変わらずおいしく食べられる期限を指したものです。
このため、冷凍食品に表示すべきは、消費期限ではなく「賞味期限」であることが分かります。
 
製造または加工した日から賞味期限までの期間が3か月以内のものについては、「年月日」での表示が義務づけられています。一方、製造日から賞味期限までの期間が3か月を超えるものについては、「年月」で表示してもよいことになっています。
 
消味期限の設定は、食品の特性、品質変化の要因、原材料の衛生状態、製造・加工時の衛生管理の状態、容器包装の形態、保存状態等の諸要素を合わせて考え、科学的、合理的に決める必要があります。
 
一般社団法人日本冷凍食品協会は、冷凍食品は品質を本質的に保つことができる期間が長いことから、自主基準として「冷凍食品の期限表示実施要領」を定めており、保存試験、官能試験、衛生試験に加えて、必要に応じて、理化学試験を実施することとしています。
 
 
【参照】
消費者庁「品質表示基準一覧」
(http://www.caa.go.jp/foods/kijun_Itiran.html)
 
農林水産省 子どもの食育
(http://www.maff.go.jp/j/syokuiku/kodomo_navi/featured/abc2.html)
 
東京都福祉保健局「一般用加工食品(消費期限又は賞味期限)」(http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/hyouji/shokuhyouhou_kakou_expirydate.html)

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