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エアブラスト冷凍機

最もポピュラーな急速冷凍機といえるエアブラスト冷凍機の仕組みと特性、種類について紹介します。バッチ式、トンネル、スパイラル、IQFなど各種のエアブラスト冷凍機の冷凍方法やメリットデメリットを作業効率や生産量、清掃・管理の手間などから比較。

最もポピュラーな冷凍機

冷たい空気を冷凍庫内に送風し、食品を凍らせる冷凍機です。気体冷却とも呼ばれ、冷凍機のなかでは最もポピュラーです。
冷凍庫内の空気はマイナス40~マイナス20℃の温度帯に設定されていることが大半です。冷やした空気をあてるだけでさまざまな食品を冷凍できるため、万能フリーザーとも呼ばれます。

 

用途に合わせた4種から選択

エブラスト冷凍機は生産規模や用途に沿った4種が存在します。食品の生産量や設備を設置できるスペース、凍結する食材を考慮したうえで適切なものを選びましょう。

 

バッチ式フリーザー

冷凍庫や冷凍室に冷たい空気を送り込み、風と冷気により食品の温度を下げるタイプです。
食品を並べたパン(トレー)をあらかじめ設置されたラックに入れたり、食品を積んだカートを冷凍室内に運び込んだりして、そこに冷気を吹き付けます。

構造がシンプルで扱いやすく、小型のものから大型のものまで商品化されています。

一方で、商品を冷凍する工程で出し入れ作業が必要になるため、連続生産や大量生産にはやや不向きです。出し入れの際に時間や手間がかかることや、出し入れする際の待ち時間のあいだに食品の乾燥が起こりやすいことなどには注意が必要です。製造や商品管理の面で問題が発生しないか、導入前に検証しましょう。

 

トンネルフリーザー

トンネル状の冷凍庫内に風と冷気を送り込み、ベルトコンベアーで庫内を通る食品の温度を下げるタイプです。
ベルトコンベアー全体に冷風を吹き付けるものや、ベルトコンベアーで運ばれてくる食品に直接強い冷気を吹き付けられるようにノズルがついたものなど送風方法はさまざまです。

ベルトコンベアーを使用するため、扱いや洗浄がやや煩雑で、大きなスペースが必要ですが、そのぶん人的労力をさほどかけずに大量に食品を冷凍することが可能です。

ベルトコンベアーはスチール板のものとメッシュのものがあり、生産する食品の特性にあわせて選択します。

メーカーによってさまざまな商品が開発されていますが、その多くは実際の工場の寸法に合わせて調整をする半オーダーメイド製品です。

 

スパイラルフリーザー

大型の冷凍庫内にコンベアーをらせん状に設置することで、設置面積を小さくしたうえで連続して冷凍品を生産するタイプのエアブラスト冷凍機です。冷凍庫内全体に風と冷気を送り込み、コンベアーに乗った食品の温度を下げます。

少ないスペースで大量の商品を製造できる点が魅力ですが、ベルトコンベアーのラインが複雑になっているため、メンテナンスや洗浄に手間がかかる点には留意が必要です。メンテナンスのしやすさや衛生面の確保については、メーカーが工夫をこらしている点でもあるので、それぞれの特徴を比較しましょう。

また、トンネルフリーザーに比べ価格が高いものがほとんどですので、限られたスペースで大量生産の需要に応えなければならない大工場に設置されることが多い機種です。

 

IQFフリーザー

カットされた野菜や果物、エビや貝類などの細かな魚介類、ミンチ肉などに、下から冷風を噴き上げたりすることで、食品を躍らせ、バラバラにした状態で食品の温度を下げるエアブラスト冷凍機です。
コンベアーを振動させて食品を躍らせて冷凍するタイプや、下からの冷風とコンベアーの振動の両方を活用するタイプもあります。

IQFフリーザーはコンベアーを使うため、その多くがトンネルフリーザーです。

メーカー別急速冷凍機 (エアブラスト冷凍機)